暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のチャンポン・ジャオCEOはスタッフに対して、今後、混乱の時期が来ることを想定するよう警告した。同取引所の財務の健全性に対する懸念が浮かぶなか、暗号資産の流出が続いているためだ。ブルームバーグが社内文書を引用して報じた。
「我々は今後の数カ月がスムーズではないことを想定しているが、我々はこの困難な時期を乗り越える。そして我々はそれを経験したことで強くなる」とジャオCEOは文書に記したという。
先週発表されたバイナンスの監査報告書に対する批判が広がり、ユーザーが暗号資産の自身で保管することを選択しているため、今週初め、バイナンスから9億ドル以上の暗号資産が引き出された。
暗号資産取引所は先月、FTXが破産申請を行って以来、顧客資産が安全であることを証明する監査報告書を競って公表している。バイナンスにコメントを求めているが、まだ返答はない。
ジャオCEOは「多くの必要以上の精査と厳しい質問」に直面していると顧客による引き出しに言及し、だが「組織は持続するように構築されており、どんな暗号資産の冬も生き残る」と断言した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:バイナンスのチャンポン・ジャオCEO(CoinDesk archives)
|原文:Binance CEO Changpeng ‘CZ’ Zhao Warns Staff of Turbulent Times Ahead: Bloomberg