FTXのサム・バンクマン-フリード元CEOは12月22日、ニューヨークにある連邦地方裁判所に詐欺と顧客資金の不正な移動を首謀した罪で出廷、その後、保釈が認められた。保釈金は2億5000万ドル(約330億円)。
釈放金の担保には、カリフォルニア州パロアルトにある両親の自宅が設定された。元CEOは起訴までの間、さまざまな条件が課され、1000ドル以上の金融取引や運動以外の外出は禁止、薬物乱用とメンタルヘルスの治療を受けなければならない。
元CEOは、シワだらけのスーツを着て出廷、釈放条件に同意するかと問われると、静かにうなずいた。だが声を出して答えるよう指示され、弁護士と顔を見合わせた後、「Yes, I do」と答えた。
FTXの姉妹会社アラメダ・リサーチの元CEO、キャメロン・エリソン氏とFTXのもう1人の共創業者、ゲーリー・ワン氏は、検察当局と規制当局の21日の声明によると、容疑を認めている。
FTXの不正行為に積極的な役割を果たしたことを認めた両氏が捜査に協力していることは、バンクマン-フリード元CEOの裁判のカギとなるだろう。
バンクマン-フリード元CEOはすでにパスポートを放棄しており、追跡装置も装着される予定。両親は1月12日までに保釈金を用意しなければならない。
ガブリエル・ゴーレンスタイン判事は、監視装置があれば元CEOが両親のもとに留まることを「きわめて有効に保証できる」とし、元CEOはよく知られた人物であるため逃亡は困難だろうと保釈理由について述べた。また元CEOの犯罪は金銭的なもので、誰かを傷つける可能性は低く、お金を動かしたり、ビジネスを開始することはできないことも理由に付け加えた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:バンクマン-フリード氏(Nikhilesh De/CoinDesk)
|原文:Sam Bankman-Fried Released on $250M Bail Secured by Parents