南アフリカの自主規制団体、暗号資産広告にリスク明示を義務付け

南アフリカの広告および広報業界による自主規制団体である広告規制委員会(Advertising Regulatory Board:ARB)が1月23日に発表した新しいガイドラインによると、同国の暗号資産(仮想通貨)広告は潜在的な買い手に対し、資金が危険にさらされる可能性があることを警告しなければならなくなった。

ARBは、暗号資産を宣伝するソーシャルメディアのインフルエンサーに対する規制も強化しようとしている。

ARBのゲイル・シンメル(Gail Schimmel)CEOは電子メールでの声明で「これは、(暗号資産によって起こる)可能性のある害を認識し、政府に強制されることなく問題を業界が自主規制するという素晴らしい事例だ」と述べた。

ARBの最新のガイドラインによると、暗号資産広告は 「価値が変動しやすく、下落することも上昇することもあるため、暗号資産への投資は損失につながる可能性があることを明示的かつ明確に述べなければならない」 という。

また、ソーシャルメディアのインフルエンサーやアンバサダーは、取引に関する助言を行なったり、確実なリターンを約束したりするのではなく、事実に基づく情報のみを共有すべきだとしている。

南アフリカの動きは、暗号資産の宣伝が公正かつ正直であることを保証しようとする最新のものだ。イギリスでも暗号資産のプロモーションを制限する法案が提出されており、アメリカでは最近、リアリティ番組のスターでインフルエンサーのキム・カーダシアン(Kim Kardashian)が、報酬を受けていることを明らかにせずにEthereumMaxを誇大宣伝したとして、証券取引委員会(SEC)と126万ドル(約1億6300万円)の罰金を支払うことで和解した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:インフルエンサーのイメージ(Shutterstock)
|原文:South African Self-Regulatory Body Mandates Risk Warnings in Crypto Ads