【US市場】ビットコイン、やや下落して2万3000ドル割れ

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暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は自社が発行する暗号資産の担保の一部を誤って、顧客資金と一緒にウォレットに保管していたとブルームバーグが1月24日、同社広報担当者の発言を引用して伝えた。

バイナンスは「バイナンス-ペグ・トークン(Bトークン)」と呼ばれるトークンを94種類発行しており、それらのトークンの約半数のための準備金が「バイナンス8(Binance 8)」と呼ばれるコールドウォレットに保存されているという。

ブルームバーグによると、このウォレットには発行されたBトークンに対して必要以上の資産が入っている。Bトークンは1対1で担保されることになっているため、過剰分は顧客資産と混同されていることを示しているとブルームバーグは述べた。

「担保資産は以前、誤ってこのウォレットに移され、Bトークン・プルーフ・オブ・コラテラル(Proof of Collateral:担保保有証明)のページに記載された。バイナンスはミスを認識しており、これらの資産を担保専用ウォレットに移す作業を行っている」と同社広報担当者は述べ、バイナンスに保存されている資産は「これまでも、これからも1対1で担保されている」と続けた。

「本質的にこれはクライアント資産と担保が分離されていないことを意味する。取引所の資金不足や流動性不足によって、ユーザーの引き出しができなくなる可能性がある」とCEC Capitalの暗号資産取引アドバイザー、ローラン・クシス(Laurent Kssis)氏は述べた。

市場動向

出典:CoinDesk Research

ビットコイン(BTC:24時間で0.4%上昇し、2万3000ドル付近(日本時間25日13時では、やや下落して2万2600ドル付近となっている)。暗号資産オプション取引所デリビット(Deribit)でのビットコインオプション取引高は先週42億5000万ドルまで上昇し、11月上旬にFTXが破綻して以来の最高額を記録した。

イーサリアム(ETH:24時間で0.8%下落し、1615ドル付近。イーサリアムは再びデフレ資産となり、ultrasound.moneyのデータによると、イーサリアムの純発行率、つまり年率換算のインフレ率はマイナス0.07%に低下した。

アクシー・インフィニティ(AXS、dYdX(DYDX)、アプトス(APT):通常、弱気イベントと認識されるアンロックに対して、これらの暗号資産は強さを見せています。アクシー・インフィニティは6400万ドル相当のアンロックを前に40%上昇、DYDXは2月2日にアンロックが控えているにもかかわらず64%上昇した。アプトスも年初から262%上昇している。

株式市場:企業の第4四半期決算が発表されるなか、株式市場はまちまち。ダウ平均は0.31%上昇したが、S&P500は0.07%下落、ナスダックは0.27%下落した。

最新価格

●CoinDesk Market Index(CMI):1,077.84、-1.1%
●ビットコイン:22,874ドル、-0.4%
●イーサリアム:1,594ドル、-2.4%

●S&P500:4,016.95、-0.1%
●ゴールド:1,939ドル、+0.6%
●米国10年債利回り:3.47%、-0.1

市場分析

ビットコインとイーサリアムの取引レンジは、双方とも新たなサポートレンジを確立しようとするなかで狭くなり始めている。先週の8%、5%の上昇の後、この4日間、上昇率はまだ1%を超えていない。

ビットコインは21日に0.4%上昇、22日にわずかに下落、23日、24日は 1%、0.09%上昇した。イーサリアムも同じような値動きとなった。

ビットコインのチャートは、2万2900ドル付近に新しいサポートレベルが形成されていることを示している。

出典:TradingView

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Crypto Markets Today: Bitcoin Moves Sideways at $23K