【US市場】ビットコイン、2万3000ドル付近──FTX債権者リストにネットフリックス、アップル、バイナンスなど

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116ページにおよぶFTXの債権者リストが1月25日、破綻手続きの一環として、同社弁護士から提出された。ネットフリックス(Netflix)やアップル(Apple)といった企業の名前があり、その影響の大きさが改めてわかる。メディア企業、大学、航空会社、慈善団体などの名前もある。

裁判所は、1月上旬の審理で個人債権者については名前を3カ月間公開しないことを認めたが、機関投資家についてはリストの提出を求めていた。

ウォール・ストリート・ジャーナル、フォーチュン、フォックス・ブロードキャスティング、米CoinDeskなどのメディア企業やコインベース(CoinbaseN)、バイナンス(Binance)などの大手暗号資産企業が含まれている。米CoinDeskは実質的には債権はなく、秋に契約したポッドキャストでの広告が実行されなかったことに関する「テクニカルな理由」でリストに載っていると米CoinDeskの広報担当者は述べた。

その他には、アメリカン航空、スピリット航空、サウスウエスト航空、スタンフォード大学、同大学の信用組合、さらにはスーパーモデルのジゼル・ブンチェン氏が設立した慈善団体の名前もある。ブンチェン氏の元夫でNFLの元スーパースターのトム・ブレイディ氏は、FTXに投資し、同社のスーパーボウルCMに出演したことで知られている。

最新価格

●CoinDesk Market Index(CMI):1,087.49、-1.3%
●ビットコイン:23,020ドル、-0.3%
●イーサリアム:1,604、+0.3%

●S&P500:4,060.43、+1.1%
●ゴールド:1,930ドル、-0.6%
●米国10年債利回り:3.49%、0.0

市場動向

(CoinDesk Research)

ビットコイン(BTC:24時間で0.6%下落し、2万3000ドル付近。年初から約40%上昇、また歴史が何らかの指針となるなら、最近の上昇は2019年半ばの上昇と類似しており、大きく上昇するかもしれない。

イーサリアム(ETH:24時間でほぼ横ばい、1600ドル付近。

Conflux(CFX):レイヤー1ブロックチェーン、Confluxのネイティブトークンは、中国版インスタグラムと言われる小紅書(Little Red Book)への対応を発表した後、24時間で106%上昇して、6セント付近となった。小紅書の2億人のユーザーは、Conflux上で発行されたNFTをプロフィールページに表示できるようになる。

株式市場:米GDPの堅調な成長を受け、株式市場は上昇した。ナスダックは1.7%、S&P500は1.1%、ダウ平均は0.6%上昇。

市場分析

米商務省が2022年第4四半期の国内総生産(GDP)を発表。年率2.9%増となり、第3四半期の3.2%から低下したものの、事前予想を上回り、暗号資産市場の上昇を後押しした。

金融市場は、新規失業保険申請件数が予想以上に少なかったことなど、最新データにポジティブに反応しているようだ。個人所得を表す「実質可処分所得」は 3.3%増加し、一方、国内総仕入れ価格は3.2%増と、第3四半期の4.8%増から低下した。

個人消費も2.1%増と予想の2.5%増を下回り、景気減速の兆しが見られた。個人消費はGDPの70%を占めているため、リスク資産、特に暗号資産投資家は、この先数カ月の市場の弱さに注意する必要がありそうだ。

(米商務省経済分析局)

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Crypto Markets Today: Bitcoin Clings to $23K, FTX’s Creditor List Revealed