イーサリアムの次の大規模アップデート「シャンハイ」とは/DAOの足を引っ張るものは【日曜日に読みたい厳選10本】

開発者たちはシャンハイの範囲を比較的小さく抑えることにした。その主な理由は、ステーキングされたイーサリアムの引き出しを可能な限り早く実現するため──今週公開されたコラムやインタビューから、日曜日に読みたい10本を厳選。

イーサリアムの次の大規模アップデート「シャンハイ」とは? なぜ重要なのか

イーサリアムブロックチェーンは3月、昨年9月にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)システムに移行して以来の大規模アップデートを実行する。

「シャンハイ(Shanghai)」と名付けられたアップデートが完了すると、1600万にのぼるステーキング(預け入れ)されたイーサリアム(ETH)は、ついにネットワーク維持に貢献するバリデーターによる引き出しが可能となる。…続きを読む

DAOの足を引っ張るものは?

2021年、DAO(分散型自律組織)はブロックチェーンの世界を飛び出し、現実世界へと広がっていった。それまでは大半のDAOは金融プロトコルやデジタル資産の管理にとどまっていた。

ワイオミング州、バーモント州、テネシー州で新しく制定されたDAO関連の法律に支えられて、DAOは希少なアート作品やゴルフコース、米国憲法の原本、NBAチーム、不動産など、実世界の資産の獲得を目指し始めた。私が創設したCityDAOも、ワイオミング州で40エーカー(約0.16㎢)の土地を購入した。…続きを読む

暗号資産を「ギャンブル」として規制するメリット・デメリット

FTXの衝撃的な破綻を受けて、暗号資産規制の新しいアイデアが登場している。暗号資産を「ギャンブル」として規制しようというアイデアだ。

コロンビア大学のビジネス・法・公共政策研究のためのリッチマン・センター(Richman Center for Business, Law and Public Policy)でシニアフェローを務めるトッド・ベイカー(Todd Baker)氏は「暗号資産トレーディングは、その本質で規制されるべき。つまり金融を真似たギャンブルであり、支持者が言っていることや、人々が信じていることは関係ない」と主張している。…続きを読む

暗号資産を超える、暗号資産テクノロジーのインパクト

激動の2022年を終え、楽観的な人たちの多くは、市場の動きよりも、暗号資産テクノロジーの継続的な発展が世界にもたらす影響によりフォーカスできるチャンスを歓迎している。

経済的機会と個人のエンパワーメントを拡大し、金融やカルチャーのあり方を変えるという、かなり大きなインパクトになる可能性があり、もっと注目されてもよいはずだ。…続きを読む

NFTを知的財産ビジネスの主力にするには

暗号資産関連の政策を動かしてきたのは多くの場合、証券取引法だった。だがNFTについては、知的財産権を優先する必要がある。すべてのNFTを金融資産として扱ってしまうと、知的財産にまつわるアメリカの絶対的なポジションを損なうことになる。

画一的なアプローチが及ぼす差し迫ったリスクは、NFTの商業的な可能性を傷つけることだ。…続きを読む

「ReFi」の夜明け──アパートの玄関に貼られた付箋から

社会が崩壊した時、人々は立ち上がった──2020年、新型コロナウイルスの感染が広がるなか、バルセロナに引っ越ししたマニュエル・アルズール(Manuel Alzuru)はそう感じた。

彼は新型コロナウイルスに感染してしまった。「助けを求められるところはなかった。病院や診療所はすべて、完全に崩壊していた」とアルズールは振り返る。…続きを読む

ステーブルコイン、ニッチな用途も悪くはない

国連は2022年12月、ステーブルコインを使ってウクライナ市民を支援する計画を発表した。キーウ、リヴィウ、ヴィーンヌィツャの3つの都市を皮切りに、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が時価総額第2位のステーブルコインであるUSDコイン(USDC)の直接給付を開始するというものだ。…続きを読む

FRBの成功はビットコインのウォール街ストーリーを傷つける──真の価値を知るには?

金融市場の上向きなムードをはじめ、経済データや他の指標は、米連邦準備制度理事会(FRB)が当初の予想に反して、アメリカ経済のソフトランディングに成功するかもしれないことを示している。

もしそうなれば、ビットコイン(BTC)を推奨する投資アドバイザーは、この分類の難しい資産を初心者が理解でき、ポートフォリオに保有できるものとして、どう説明するかという点について、また、振り出しに戻ることになった。…続きを読む

ICOは再考に値する

FTX破綻の余波が広がるなか、米上院銀行委員会のシェロッド・ブラウン(Sherrod Brown)委員長は先日、暗号資産詐欺から個人投資家を保護することを目的とした法律を検討中と発表した。

だが、政治家や規制当局は慎重にことを進めるべきだ。事情に詳しくない人たちは暗号資産のイノベーションに懐疑的かもしれないが、最も明らかなイノベーションは、ICO(新規コイン公開)だ。…続きを読む

取引所への十分なデューデリジェンスが2023年の業界を左右する

暗号資産業界は2022年、多くを失ったがこの先は強く、良いものとして復活するとの楽観的な見方も広がっている。

デジタル・アセット・リサーチ(Digital Asset Research:DAR)のCEOで、デジタル資産分野のアナリストであるダグ・シュウェンク(Doug Schwenk)氏によると、そのような楽観主義の理由の1つは、リスクを意識した投資と十分なデューデリジェンスだ。…続きを読む

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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