仮想通貨取引所バイナンス(Binance)のアメリカ向け取引所は、2019年11月までにローンチする。バイナンスのCEO、ジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng)氏が明らかにした。
ジャオ氏は2019年8月15日(現地時間)、米映像ニュースメディア、チェダー(Cheddar)とのインタビューの中で、状況はまだ「流動的」としつつも、アメリカ向けの新プラットフォームは「1、2カ月」でローンチされるだろう、と述べた。
アメリカにおける規制の状況がはっきりしないために、バイナンスは6月中旬、アメリカ在住の顧客が同社のグローバルプラットフォーム「Binance.com」を利用することを禁止した。米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に登録された送金業者、BAMトレーディング・サービス(BAM Trading Service)と共同で、新しく米国市場に特化した取引所を立ち上げると発表した翌日のことであった。
新しいプラットフォームはBAMが運営するが、バイナンスのウォレットとマッチングエンジン技術を利用する。7月初旬に発表された通り、ブロックチェーン決済企業リップル(Ripple)の元幹部、キャサリン・コーリー(Catherine Coley)氏がCEOとして、バイナンスUS(Binance US)の立ち上げと将来の発展を率いていくことになる。
インタビューの中でジャオ氏はさらに、バイナンスUSはローンチ当初はニューヨーク州でのサービス提供は行わない、とも述べた。ニューヨーク州で仮想通貨事業を行うには、取得するのが難しい「ビットライセンス(BitLicense)」が必要となる。
バイナンスもBAMもビットライセンスをまだ申請しておらず、チェダーが申請の可能性について質問した際、コーリー氏はコメントしなかった。
「アメリカは、これまで非常に明確な規制を設けてきた歴史があります。規制が明確になることを願っています」とジャオ氏は述べた。そして、現状の規制に不明瞭な点があるものの「挑戦することを厭いません」と続けた。
翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:CZ image via Binance
原文:Binance’s US Arm to Go Live ‘Within Two Months,’ CEO Says