世界最大の上場ビットコインファンドであるグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)のディスカウントが再び、過去最高水準に近づいている。TradeBlockのデータによると、GBTCのディスカウント率は2月13日、昨年12月29日以来の水準に達した。
フィナンシャル・タイムズは7日、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)が子会社であるグレイスケールが運用している複数の投資商品をかなりのディスカウントで売却し始めたと伝えた。
2月7日時点のディスカウント率は43%、現在は47%まで広がり、過去最高の49%を記録した2022年12月下旬以来のディスカウント率となっている。1月上旬には約39%まで回復していた。
「このところ、ビットコイン(BTC)価格は上昇したが、同時に規制の強化があり、GBTCとビットコイン価格は多少乖離せざるを得ず、GBTCの価値が損なわれことになっただろう」とStorm Partnersのシェラーズ・アーメド(Sheraz Ahmed氏は述べている。
ビットコインは1月に約40%上昇したが、その後やや下落し、2月に入ってから約9%下落している。
アーメド氏は「グレイスケールは、暗号資産において最も影響力のある人たちと多くの面で戦っている」と指摘しつつも、「穏やかな落ち着きどころを見つけるだろう」と予想している。
「だが、誰もFTXの破綻に気づくことができなかった。グレイスケールが崩壊すれば、同様の影響を及ぼす可能性がある」と続けた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:Grayscale’s GBTC Discount Widens to Near-Record High