数百のフェイク「ChatGPT」トークンが登場、ビットコインはゴールデンクロスに【2/18~2/24のトップニュース】

こうしたフェイク暗号資産の取引高は(場合によっては詐欺だが)暗号資産の価格急騰の夢が健在であることを垣間見せてくれる──今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。

SECの暗号資産規制強化は、存亡の危機ではない:レポート

ステーブルコインのバイナンスUSD(BUSD)とその発行者パクソス(Paxos)に対する措置は、BUSDに特有のものであり、USDコイン(USDC)など他のステーブルコインに適用することはできないと投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は2月16日の調査レポートで述べている。

OpenSea、手数料を一時撤廃──Blurとの競争過熱

人気NFTマーケットプレイスのOpenSeaは2月17日、手数料を一時的に撤廃すると発表、手数料無料を掲げて人気を集めているBlurとのシェア争いを過熱させた。

BlurとOpenSeaの間の緊張は2月14日にBlurのネイティブトークンがリリースされたことで高まっていた。翌15日には、Blurの取引高が10月にスタートして以来初めてOpenSeaを上回った。

ビットコイン、ゴールデンクロスに──明確な方向性は見られず

ビットコイン(BTC)は2月18日、レアな「ゴールデンクロス」となり、一般的に短期的な上昇を予感させる強気シグナルとなった。

ビットコインは2015年以降、今回の他にゴールデンクロスは6回しか起きていない。前回は2021年8月14日。

パクソス、SECと「建設的な議論」

SEC(米証券取引委員会)と「建設的な議論」を行っているとステーブルコインの発行を手がけるパクソス(Paxos)のCEO、チャールズ・カスカリラ(Charles Cascarilla)氏は2月18日、従業員宛てのメールで述べた。

同社はSECから、同社が手がけるステーブルコインのバイナンスUSD(BUSD)が連邦証券法に違反している可能性があると指摘されている。

既存のステーブルコインは、これから決まる国際的基準を満たさない:金融安定理事会

既存のステーブルコインの多くは、金融安定理事会(FSB)のようなグローバルな基準設定機関がまもなく設定する「ハイレベルな」勧告を満たさないだろうと、FSBのクラース・クノット(Klaas Knot)議長は2月20日に述べた。

FSBは今後のガイダンスで、ステーブルコインのガバナンスの枠組み、償還権、安定化メカニズムの強化を目標とすると、クノット氏はG20の財務大臣と中央銀行総裁への書簡で述べている。

香港規制当局のアプローチ、資本と人材をアジアに呼び込む可能性:調査報告

香港証券先物取引委員会(SFC)は暗号資産(仮想通貨)に対して、アメリカにおける最近の高圧的な規制とは対照的に、「保護のための規制」というアプローチを取っていると、投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は2月20日の調査レポートで述べている。

数百のフェイク「ChatGPT」トークンが登場

IT業界を超えて大きな話題となっている対話型AI「ChatGPT」に便乗して、正式な関係がまったくないにもかかわらず、その名前を使ったフェイク(偽)暗号資産を発行し、儲けようとする悪質な市場参加者が表れている。

フェイクChatGPTトークンは、この数週間で数百個発行されている。130個あまりがBNBチェーン、25個がイーサリアム、10個がソラナ(Solana)、アービトラム(Arbitrum)、クロノス(Cronos)などのブロックチェーンを使っている。

アービトラムのユーザーベースが急成長中──DeFiとゲームが牽引:レポート

アービトラム(Arbitrum)は主要なブロックチェーンの中で最も急速にユーザー数を伸ばしていると、投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は2月20日の調査報告書で述べている。そして、ネットワーク上で取引されるプロジェクト・トークンも今年のベストパフォーマーの一つだと指摘した。

OKCoinJapan、ザ・サンドボックス(SAND)の取り扱い開始を発表

オーケーコイン・ジャパンは2月20日、同社が運営する暗号資産(仮想通貨)取引所OKCoinJapanで2月27日17時からザ・サンドボックス(SAND)の取り扱いを開始すると発表した。

コインベース、第4四半期の収益は事前予想を上回る──取引高は第3四半期から12%減

暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)は2月21日、第4四半期(2022年10-12月期)決算を発表。純収益は6億500万ドル、アナリストの事前予想の5億8800万ドルを上回り、第3四半期の5億9000万ドルから5%増加した。

マイニング企業のハイブ、Mergeの影響で赤字に──25倍の収益性があるクラウド事業を立ち上げ

暗号資産(仮想通貨)マイニング企業のハイブ・ブロックチェーン(Hive Blockchain)は、イーサリアム・ブロックチェーンのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への切り替えにより、収益と総マイニングマージンが約50%減少し、第3四半期に赤字に転落した。

フィナンシェトークンのIEO、申込金額が1時間で10億6600万円を突破

暗号資産取引所コインチェックのCoincheck IEOで、2月21日から購入申込みがスタートした「フィナンシェトークン(FNCT)」の申込⾦額は、開始からわずか1時間で販売総額(調達目標金額)の10億6600万円を超えた。フィナンシェが22日、発表した。

Ordinal NFTはSTXを10億ドル規模のトークンに成長させる:レポート

今週初めにスタックス(STX)に50%の上昇を引き起こした「Ordinal NFT」は、STXを10億ドル(約1350億円)規模のトークンに押し上げる可能性を秘めていると、Matrixportは2月22日のレポートで述べている。

Googleクラウド、テゾスのバリデーターに──ネットワーク上でWeb3アプリ開発が可能に

Googleクラウドが、テゾスネットワーク(Tezos Network)のバリデーターになる。

Googleクラウドの法人顧客は、テゾスノード(ブロックチェーンのソフトウェアを実行して取引履歴を検証・保存するコンピュータの一種)を導入し、ネットワーク上でWeb3アプリケーションを構築できるようになる。

人気NFT「NBA Top Shot」に有価証券にあたる可能性との判決

ダッパーラボ(Dapper Labs)が提供している「NBA Top Shot」の「モーメント」と呼ばれるNFTに対して2月22日、有価証券にあたる可能性があるとの判決が下された。

またダッパーラボが手がけるブロックチェーンのネイティブ暗号資産フロー(FLOW)は必ずしも証券にはあたらないものの、「問題となっているスキーム全体にかかせないもの」と述べた。

Securitize Japan、みずほ銀行向けに「デジタルエンゲージメントプラットフォーム」を構築

セキュリティトークン(ST)/デジタル証券の発行・ライフサイクル管理プラットフォームを提供するSecuritize Japanは2月22日、みずほリサーチ&テクノロジーズおよびNTTデータとの協業で、みずほ銀行向けにブロックチェーン技術を活用した「デジタルエンゲージメントプラットフォーム」を構築したと発表した。

コインベースのレイヤー2ブロックチェーン「Base」、波乱のスタート

米暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)は2月23日、新規ユーザー獲得を目指して、レイヤー2ブロックチェーン「Base」のテストネットの運用を開始した。だが、ツイッター上には苦情や批判が寄せられ、そのスタートは決して順調ではないようだ。

「LINE BITMAX Wallet」を「DOSI Wallet」に統合

LINEの暗号資産事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLINE Xenesisは2月24日、「LINE BITMAX Wallet」をグローバルNFTプラットフォーム「DOSI」の専用ウォレット「DOSI Wallet」に統合する予定と発表した。

ミズノ、初のNFTコレクション──OpenSeaで発売

ミズノは、「MIZUNO NFT COLLECTION」を大手NFTマーケットプレイスのOpenSeaで2月24日から販売した。NFTの発売は同社にとって初の取り組み。

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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