コインベースの「Base」運用開始でオプティミズム関連のトークンが上昇

ナスダック上場の中央集権型暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)は2月23日、イーサリアムブロックチェーンのレイヤー2ソリューションであるオプティミズム(Optimism)の技術を活用したイーサリアムのスケーリングソリューションを発表した。このニュースは、オプティミズム関連の暗号資産に火をつけたようだ。

Coingeckoのデータによると、オプティミズムベースの分散型取引所(DEX)Velodrome FinanceのネイティブトークンであるVELOは24時間で21%上昇した。このトークンは過去7日間で2倍以上になっている。Velodromeは世界第9位の分散型取引所で、市場総量の2.5%を占めている。

オプティミズムネイティブのレンディングプロトコルSonne Financeのトークン、SONNEは82%急上昇し、7日間で300%以上になった。

OPX FinanceのガバナンスユーティリティトークンであるOPXは144%急騰し、パーペチュアルに特化したDEXのPerpetual Protocolのトークン、PERPは42%の上昇を記録した。その他、THALE、HND、RING、PICKLEといったあまり知られていないトークンも24時間で2桁の上昇を記録した。

オプティミズムのトークン、OPは10%以上跳ね上がり、2週間ぶりの高値となる3.10ドルに達したことが米CoinDeskのデータで示されている。

コインベースは、新しいイーサリアムレイヤー2スケーリングソリューション「Base」のテストネット版を発表した際、ソラナ(Solana)のような他のチェーンと相互運用は可能だが、ネイティブトークンは持たないと述べた。

「Baseは分散型で、パーミッションレスで、誰にでも開かれたものになることを目指しており、そしてオプティミズムによって強化された、標準的なモジュラー型のロールアップにとらわれないスーパーチェーンを作るというビジョンを持っている」とコインベースは述べている。「我々は、オープンソースのOP Stackのコア開発者としてオプティミズムに参加し、他の開発者も含めた活発なコミュニティを作るために取り組んでいる」。

クリプトツイッターの推測は、コインベースがオプティミズムの助けを借りてDeFiポータルを作っていて、民主化された金融に参加するための扉を開くというものだ。

コインベースがイーサリアムレイヤー2の世界に進出したのは、同取引所がNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスを立ち上げた1年後のことだ。Analytics Insightのデータによると、コインベースベンチャーズ(Coinbase Ventures)は現在、暗号資産分野で最も活発なベンチャーキャピタルの一つであり、240以上の投資を行っている。

したがって、観測筋はBaseが分散型アプリケーションに必須の要素として進化することについて楽観的だ。

匿名のアナリストであるRoute 2 FIは 「このコラボレーションはオプティミズムメインネットやBaseなどのレイヤー2をスーパーチェーンにアップグレードすることを目指している」 とツイートした。「そのスーパーチェーンが相互運用性を最大化し、分散化されたプロトコルを共有し、コアプリミティブを標準化する広大なネットワークに開花することを期待している」。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Tokens of Optimism Ecosystem Surge as Coinbase Unveils Its Layer 2 Base