暗号資産（仮想通貨）に特化し、苦境に陥っているシルバーゲート銀行（Silvergate Bank）は、資産を「任意清算」し、業務を縮小すると持ち株会社シルバーゲート・キャピタル（Silvergate Capital）が3月8日に発表した。預金は全額返済されることになるという。
「最近の業界と規制の動向を考慮し、銀行業務の秩序ある縮小と任意清算が最善の道であると考えている。事業整理および清算計画には、すべての預金の全額返済が含まれる。また、請求権を解決し、独自技術や税金資産を含む資産の残存価値を維持するための最善の方法を検討している」（プレスリリース）
同社が本社を置くカリフォルニア州の金融規制当局（Department of Financial Protection and Innovation：DFPI）は、状況を監視していると述べた。
「当局はすべての金融法、および安全性と健全性の義務の遵守を評価しており、関連する連邦政府の組織と緊密に連携している」とDFPIのクロチルド・ヒューレット（Clothilde Hewlett）氏は述べた。
米連邦預金保険公社（FDIC）の広報担当者はコメントを控えた。
シルバーゲートは、2013年から暗号資産企業に銀行サービスを提供。シルバーゲート・エクスチェンジ・ネットワーク（SEN）と呼ばれる顧客間の決済ツールを提供していたが、3日遅くにSENの停止を発表した。
2018年11月に新規株式公開（IPO）を申請した際、500社近い暗号資産企業を顧客に持っていることを明らかにした。IPOは2019年に完了し、当時、暗号資産企業の顧客は750以上にのぼった。
｜翻訳：coindesk JAPAN
｜編集：増田隆幸
｜画像：CoinDesk Archives
｜原文：Crypto Bank Silvergate Announces ‘Voluntary Liquidation’
