ビットコイン上昇、アメリカ人の“安全資産への投資”が牽引:レポート

アメリカでの銀行破綻は、部分準備銀行制度の限界を明らかにし、ビットコイン(BTC)への投資を勢いづけた。

暗号資産サービスプロバイダーのMatrixportの分析によると、アメリカ人投資家が安全資産としてのビットコイン投資を牽引しているという。ビットコインは過去10日で40%以上上昇し、9カ月ぶりの高値となる2万8000ドルを超えた。

「3月10日の下落から、ビットコインは44%上昇した。31%上昇はアメリカの取引時間中のことで、アメリカ人が積極的にビットコインを購入していることを示している」とMatrixportのリサーチ&戦略責任者マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏はクライアント向け文書に記し、銀行セクターのストレスは終わっていないと付け加えた。

ビットコインは、世界中で24時間365日取引が可能。ニュースの動向やマクロ経済データの発表によって、24時間サイクルで価格が変化する。

最近のニュースは、アメリカの銀行セクターの問題が中心となっており、その影響で金利引き上げ幅の予想は低くなっている。そして、これがアメリカの取引時間にビットコインが上昇している要因となっている。

Matrixportによると、アメリカの取引時間は年初から強気圧力の大部分を占めている。

「ビットコインは年初から66%上昇しており、アメリカの取引時間中には47%上昇した。アジアの取引時間中には16%上昇したのみだった。ヨーロッパの取引時間中はほとんど動かず、わずか3%上昇のみ」とティーレン氏は述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Matrixport
|原文:Bitcoin’s Price Rally Driven by Americans’ Safe Haven Bid: Matrixport