バイナンスのチャンポン・ジャオCEOは3月27日、同日の米商品先物取引委員会(CFTC)による提訴には「事実の不完全な列挙」が含まれているとブログに投稿した。
「訴状にあげられている多くの問題に対する見解には同意しない」
訴状は、バイナンスがアメリカでデリバティブ取引事業を運営し、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ステーブルコインのテザー(USDT)とバイナンスUSD(BUSD)の取引を提供しているが、これらはコモディティにあたるとしている。また同社は従業員に対して、VPNを使って位置情報を偽装するよう指示したという。
ジャオ氏は、KYC(顧客確認)プログラムを含む、バイナンスのコンプライアンス技術に触れ、コンプライアンスチームは750人のスタッフを抱え、「その多くは、法執行機関や規制機関で仕事をした経歴を持っており」、同社は世界中で16のライセンスと認可を受けていると述べた。
CFTCは、ジャオCEOを被告とするにあたって、ジャオCEOは「バイナンスで独自の取引を行っている事業体の直接的/間接的な所有者」であり、同様に自己売買のための「約300のバイナンスアカウントの直接的/間接的な所有者」だったと主張している。
一方、ジャオCEOはバイナンスの取引ポリシーに触れ、従業員は直近の購入から「90日以内に暗号資産を売却すること」、またその逆も許されていないと述べた。「これは、従業員が積極的に取引することを防ぐため。また従業員による先物取引も禁止している」。
ジャオCEOは、バイナンスのアカウントを2つ持っていると記した。1 つはバイナンスカード用、もう1つは暗号資産取引用だ。
「私は自社サービスを使い、暗号資産をBinance.comに保管している」、そしてときどき「個人的な費用やカード支払いのため」に暗号資産を使ったと述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Binance CEO Zhao Calls CFTC Suit an ‘Incomplete Recitation of Facts’
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