Solar (SXP) とアイコン(ICX)は、韓国のトレーダーの新しい賭けの対象になっているようだ。
2つのトークンは、地元の暗号資産(仮想通貨)取引所で数億ドルの取引高を記録し、過去24時間で40%も上昇した。
ICX/韓国ウォンのペアは、韓国の著名な取引所であるUpBitで4億2000万ドル(約558億円)以上の取引高を記録したことがCoinGeckoのデータで示されている。SXP/韓国ウォンのペアは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の取引ペアよりも多い、4億9000万ドル(約651億円)以上の取引高を記録した。
どちらの場合も、取引高が時価総額を上回っている。SXPの時価総額は4月4日の時点で4億5500万ドル(約604億5000万円)で、ICXの時価総額は3億5000万ドル(約465億円)弱だ。
決済に特化したブロックチェーンのSolarネットワークは、2020年にバイナンス(Binance)が買収すると発表したデビットカードプロバイダーのSwipeのメインネットをリブランドしたものだ。先週、バイナンスは数日中にSXPのトークン移行をサポートすると述べたため、これが関心を後押ししているのかもしれない。
ICXはそのルーツが韓国であるため、人気がある。このネットワークでは、ユーザーが異なるブロックチェーン間でトークンを転送できるため、ICXは分散型金融(DeFi)プラットフォームでのステーキング、ネットワークガバナンス、担保設定に使用することができる。
韓国の暗号資産トレーダーは、トークンの陶酔的な暴騰を後押しした実績がある。いわゆるキムチ・プレミアムはこの地域に由来するもので、現地の取引所におけるビットコインの価格は、国際的な取引所よりも30%も高いプレミアムで取引されることもある。
先週はエックス・アール・ピー(XRP)でも同様の上昇が見られた。UpBitは3月30日、24時間の間に7億9000万ドル(約1050億4000万円)以上のトークンが取引され、世界のXRP取引量をリードしている。
しかし、この数字を慎重に扱う必要がある。これらの出来高の一部は、ウォッシュ・トレーディングに起因する可能性がある。ウォッシュ・トレーディングとは、トレーダーが同じ資産を継続的に売買して出来高を増やし、市場の動きに誤った印象を与える操作的な手法だ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:South Korean Traders Are Jumping on SXP, ICX Tokens