ソラナモバイル(Solana Mobile)は4月14日、暗号資産対応スマートフォン「Saga」の一般販売を5月8日に開始すると発表した。事前予約分は現在出荷中。
Sagaは、暗号資産の未来にとってモバイルが不可欠になることに賭けたものだと同社スタッフはCoinDeskに語った。ソラナが暗号資産専用ハードウェアウォレットを兼ねたスマートフォンの可能性と、そうしたデバイスがエコシステムにもたらす可能性に初めて言及したのは約10カ月前のことだ。
新しいデバイスの価格は1000ドル、ベイエリアにあるスマートフォン企業OSOMのハードウェアをベースにしている。512GBのストレージ、2つの背面カメラ、6.67インチ有機ELディスプレイ、指紋認証スキャナーを搭載し、最新のAndroid OSがインストールされる予定だ。
Sagaの特長は、暗号資産の有用性をスマートフォンのハードウェアとソフトウェアに統合する一連のカスタムアドオン「Solana Mobile Stack」(SMS)にあるという。SMSは、デバイス上で暗号資産の送受信、取引、保管を行うためのセキュリティ機能を組み込むもの。なお秘密鍵はハードウェアレベルの暗号化で保護されるという。
デバイス本体に加えて、暗号資産アプリケーションのみを取り揃えたDapp(分散型アプリ)ストアもある。現在、暗号資産取引、ウォレット間通信、音楽、デジタルコレクティブルなど十数個のアプリケーションがダウンロード可能であり、今後さらに増える見込みだ。
HTCのような大手メーカーからSIRIN LABS(シリンラボ)のような小規模メーカーまで、過去に暗号資産に特化したスマートフォンへのチャレンジに失敗に終わっており、ソラナにとっては不吉な前例となっている。Sagaは、単一の暗号資産エコシステムをターゲットに作られ、販売される。
ソラナ財団のスタッフは、モバイルで成功を収めることは苦境に見舞われている状況をリセットするチャンス以上のもので、暗号資産を普及させるチャンスと語った。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ソラナスマートフォン「Saga」(Danny Nelson/CoinDesk)
|原文:Solana’s Crypto-Ready ‘Saga’ Smartphone Goes on Sale May 8