ビットコイン(BTC)は25日、IT大手のアルファベットとマイクロソフトの予想を上回る第1四半期決算と、ビットコインの多くのショートポジションが清算されたことを受けて、2万8000ドルを回復した。
当記事執筆時点、ビットコインは2万8250ドル付近、24時間で2.8%上昇した。米株式市場が閉まった頃に上昇するまでは、ほぼ横ばいで推移していた。
ビットコインの25日午後の上昇は、グーグルの親会社アルファベットとマイクロソフトの第1四半期決算がともにアナリストの予想をわずかに上回ったことと、分析企業Coinglassのデータで午後4時以降に約1130万ドル相当のBTCショートポジションが清算されたことを示したなかで起きた。この種のショートスクイーズは通常、価格上昇を加速させる傾向がある。
イーサリアム(ETH)も同様に1.8%上昇し、1869ドル付近。CoinDeskのデータによると、25日午前中には1804ドルまで下落していた。
株式市場は下落。S&P500は1.5%、ナスダックは1.9%、ダウ平均は1%下落した。
「本格的な決算シーズンを迎え、見通しはそれほど悪くはないようだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は6月の金利引き上げの可能性を残したまま、引き締め路線を維持できるだろう」とオアンダ(Oanda)のシニア・マーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏はメモに記している。
「今回の決算と最新の消費者信頼感レポートを受けて誰もが同意できることは、個人消費は今後かなり弱くなるということだ」(モヤ氏)
データアグリゲーターTruflationのステファン・ラスト(Stefan Rust)CEOは、金融政策についての議論を含む、現在のマクロ経済の不確実性が暗号資産の可能性を再び強調したとCoinDesk宛てのメールで明るい見通しを示した。
「今こそ、暗号資産は逆境、規制、コンプライアンスに対抗して輝くとき、一方、法定通貨は負債や銀行の集中、多極化した世界への移行に苦しんでおり、大手金融機関に対する不信、規制や政治家の指導力の欠如に悩まされている」(ラスト氏)
さらに「今ではないにせよ、暗号資産はまさにコンプライアンスを求める既存システムに新たな手段を提供する新しいテクノロジーとなり、仲介者を必要としない新たな金融イノベーション時代への飛躍に対抗した、既存企業の段階的な移行を可能にする」と付け加えた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Bitcoin Regains $28K Amid Mildly Encouraging Tech Earnings, Liquidation of Short Positions