三菱UFJ信託銀行は、ケネディクス、大和証券と協働して、資産裏付型セキュリティトークン(以下、資産裏付型ST)を新たに発行したと4月28日発表した。
発行基盤には、同信託銀行が開発したデジタルアセット全般の発行・管理基盤「Progmat(プログマ)」を活用している。同基盤は今年9月以降に独立会社「株式会社Progmat(仮)」に移管される予定。
株式会社Progmat(仮)の設立には、三菱UFI信託銀行のほか、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、三井住友ファイナンシャルグループ、SBI PTSホールディングス、JPX総研、NTTデータが加わり、「ナショナルインフラ」を目指す検討が勧められている。
今回の資産裏付型STは、札幌市にある宿泊施設「ONSEN RYOKAN 由縁 札幌」の不動産信託受益権を原資産として受益証券発行信託を組成、さらに受益権を小口化した「セキュリティトークン(ST)」として販売された。募集はすでに終了し、完売している。
またSTに加えて、同宿泊施設で販売されているお土産の交換権(税込1930円相当)がユーティリティトークン(UT)として付与されるという。UTの付与については、インフラ基盤「Progmat UT」、UT発行体企業向けのWebアプリ「Token Manager」、UT保有者向けのモバイルアプリ「Token Wallet」を活用する。
今回の取り組みによって、「Progmat」を活用した資産裏付型STの発行事例は8例目、ファンマーケティングを目的としたUTの発行事例は3例目となり、三菱UFJ信託銀行が受託者を務める資産裏付型STを発行目的とした受益証券発行信託の運用資産残高(AUM)は約430億円となるという。
|編集:増田隆幸
|画像:プレスリリースより