ビットコインマイニングを手がけるマラソン・デジタル(Marathon Digital)は、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンドが支援するZero Twoとジョイントベンチャー(JV)を設立し、中東初の液浸冷却を採用した大規模なビットコインマイニング事業を開始する。
一方、アメリカでは暗号資産マイニング事業者にエネルギーコストの30%に相当する金額の支払いを求める課税案を政府が打ち出している。
リリースによると、「Abu Dhabi Global Markets JV Entity(ADGM)」と名付けられた新しいプロジェクトは、まず、2つのマイニング施設を開発する予定という。マイニング能力は合計250メガワット(MW)で、アブダビの余剰電力が使われ、アブダビの電力網のベースロードと持続可能性の向上に貢献するとしている。必要なマイニング機器やインフラはすでに発注済みで、現在、建設が進められている。
Zero TwoはADGMの80%、マラソンは20%を所有し、最初の出資額約4億600万ドルはこの比率に合わせてそれぞれが負担する。
マイニング事業者は、主に空冷技術を使ってマイニング用コンピューターを冷却している。だが、高温多湿の環境では、空冷ではなく液浸でマイニング機器を冷却する方が有利だ。
アブダビの砂漠気候では空冷によるマイニングは不可能。マラソンとZero Twoのプロジェクトでは、液浸冷却を採用することで、メンテナンスの手間を大幅に削減するとリリースには記されている。
「Zero Twoとのコラボレーションは、マラソンにとってきわめて重要な機会。アブダビに次世代ビットコインマイニング施設を建設するためにともに仕事をすることを楽しみにしている」とマラソン・デジタルの会長兼CEO,フレッド・ティール(Fred Thiel)氏は述べている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Marathon Teams Up With Abu Dhabi’s Zero Two for Middle East’s First Large-Scale Liquid Cooled Bitcoin Mining