トップトレーダー、ペペコインから撤退か──保有残高は24時間で約4億円減

高いパフォーマンスをあげる個人トレーダーや機関投資家(「スマートマネー」と呼ばれる)は、直近24時間でペペコイン(PEPE)の保有残高を300万ドル(約4億1000万円)減少させたことが、ブロックチェーン分析企業ナンセン(Nansen)のデータで判明した。

4月下旬と比較すると、「スマートマネー」が保有するペペコインはほぼ半減しているという。ここ数週間の盛り上がりは勢いを失いつつあるようだ。

クジラの買い占め情報も

漫画のキャラクター「カエルのペペ(Pepe the Frog)」をモチーフにしたミームコインのペペコインは、約1カ月前に登場して以来、人気が急上昇し、投機目的のトレーダーの注目の的となった。5月5日には時価総額約18億ドルという驚異的な額に達し、初期に投資した人の中にはわずかな資金で数百万ドルの利益を手にした人もいた。

しかし、暗号資産データサイトのCoinMarketCapによると、ペペコインは5月5日に過去最高値を記録した後、約66%下落し、時価総額は6億ドルを下回っている。

ブロックチェーンデータを分析すると、価格下落中に3人のクジラ(大口保有者)がぺぺコインを大量に買い集めていたことが判明しており、反転が近いのではないかとの期待が高まった。

トップトレーダーは反転を見込まず

しかし、「スマートマネー」が保有するペペコインは急速に減少しており、トップトレーダーたちが反転を期待しているサインは見られない。

ナンセンによると、「スマートマネー」のペペコイン保有残高は現在6兆9000億PEPEで、4月末に記録した13兆5000億PEPE超から減。ペペコインを保有する「スマートマネー」ウォレット数は、5月4日に記録したピークのの135から111に減少している。

初期に投資していた暗号資産トレーダー「vxv.eth」も、ペペコインから撤退しようとしている。

ナンセンのデータによると、最初にペペコインを購入した4月17日以降、保有残高を増やしていた「vxv.eth」は、一時1兆3000億PEPEを保有していた。5月12日には、ここから210万ドル相当のペペコインが暗号資産取引所のジェミナイ(Gemini)と分散型取引所(DEX)のユニスワップ(Uniswap)に移され、売却された。

Nansen

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:林 理南
|画像:Nansen
|原文:‘Smart Money’ Traders Reduce Pepecoin Holdings by $3M as Meme Coin Mania Cools