G7(主要7カ国)は、暗号資産(仮想通貨)を規制するために金融安定理事会(FSB)が近々発表する規範と、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する国際通貨基金(IMF)の勧告を実施することを表明した。
G7の財務大臣と中央銀行総裁は、来週開催されるG7サミットに先立ち、新潟で開催された5月13日の会合で暗号資産の規制について議論したと発表した。今年のサミットの主催者である日本の岸田文雄首相は、G7首脳がより厳しいルールへの支持を表明する予定だと述べている。
インドはG20の議長国として、世界的に調整された暗号資産ルールの制定を推進してきた。2月にG20は今後の世界的な暗号資産規制は、IMFとFSBが共同で作成した新しい統合文書に基づくと発表した。G7はFSBが設定した基準に従うと表明している。
声明では「我々は、2023年7月までにFSBがハイレベルな勧告を最終決定することを期待する」と述べている。「我々は、FSBの勧告及びSSBs(基準設定機関)が定める基準やガイダンスと整合性を持つ、暗号資産活動や市場、ステーブルコインに対する効果的な規制と監督の枠組みを導入することを約束する」。
また、G7は金融機関間の資金移動に関する情報の共有を義務付けるルールの世界的な実施を加速する金融活動作業部会(FATF)の取り組みを支持すると述べた。世界的なマネーロンダリングの監視機関であるFATFは、移動ルールの実施に関する進捗報告書を発表する予定であり、G7は「違法行為による脅威の増大に鑑み」、この報告に期待しているという。
G7は以前、途上国のCBDC発行を支援すると表明していたが、今年後半に公表される予定のIMFのCBDCに関する勧告を参考にすることになるだろう。
アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本がG7を構成し、今年の会合には欧州連合(EU)、オーストラリア、インド、その他いくつかの国・地域の代表が招待されている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk
|原文:G-7 Finance Ministers Discuss Crypto Regulation Ahead of Japan Summit Next Week