マイクロストラテジーはコインベースに代わる魅力的な投資先:レポート

マイクロストラテジー(MicroStrategy)は、暗号資産(仮想通貨)セクターへのエクスポージャーを得ようとする投資家にとって、コインベース(Coinbase)の魅力的な代替投資先になるとドイツの投資銀行ベレンベルク(Berenberg)は5月22日の報告書で述べている。

コインベース株に対して非常に弱気で、同株のショートに傾倒している投資家は、マイクロストラテジーのロングと組み合わせることを検討すべきだと報告書は述べ、コインベースが2021年4月に上場してからの2銘柄の相関は0.96だと指摘している。

アメリカ証券取引委員会(SEC)は、ほとんどの暗号資産を未登録の証券と位置付け、暗号資産とその取引を可能にするプラットフォームをさらなる規制措置に対して脆弱なものにしているが、ビットコイン(BTC)だけはSECや他の規制当局が証券ではなく商品として分類していると報告書は述べている。

アナリストのマーク・パルマー(Mark Palmer)氏とハッサン・サレーム(Hassan Saleem)氏は「ビットコインの取得と保有に焦点を当てた独自のビジネスモデルを特徴とするマイクロストラテジーは、現在の環境においてコインベースに代わる魅力的な選択肢となると考えている」と書いている。

マイクロストラテジーは現在、現在の価格で約38億ドル(約5260億円)相当の14万BTCを保有している。

ベレンベルクは、ビットコインの需要を促進するマクロ的な要因はマイクロストラテジー株にとって強気であり、脱ドル(米ドルの支配力が弱まること)に対する投資家の懸念は、ここ数カ月でビットコインによりポジティブなスポットライトを当てることにつながったと述べている。

SECのゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長によるコインベースに関する最近のコメントは、同社が証券取引法を遵守していないという彼の見解と、同社が受けた精査に対する経営陣の「挑戦的な態度」によって、何らかの法的措置が執られることに疑いの余地がないと思わせるものだとアナリストは述べている。

「強制執行の際にリスクとなるコインベースの収益は、その総収益に比して不釣り合いなほど収益性が高い」と報告書は付け加えている。

同行はコインベース株を「ホールド」と評価し、目標株価を55ドルとしている。一方、マイクロストラテジーは目標株価340ドルで「買い」評価となっている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:MicroStrategy Shares Offer Better Exposure to Crypto Than Coinbase: Berenberg