バイナンス、日本国内居住者向け新取引プラットフォーム設立を発表

暗号資産取引所バイナンス(Binance)は5月26日、日本国内の法令遵守のもと、この夏をめどに国内居住者向け専用の新たな取引プラットフォームを設立すると発表した。稼働日など、詳細は近日中に改めて発表するという。

また、グローバルの取引プラットフォームを利用している日本居住者に向けて、新たなプラットフォーム設立に伴う移行手続きの案内を送付。グローバルの取引プラットフォームを利用中のユーザーには、国内向け新プラットフォームへの移行、口座開設に必要な本人確認などの手続きの案内を8月1日以降に送付するとしている。

日本市場参入の第1歩

バイナンスは2022年11月、サクラエクスチェンジビットコイン(SEBC)を買収して日本市場に参入。今回発表した国内居住者向け専用の新たな取引プラットフォームはその最初のステップとなる。

なお、グローバルの取引プラットフォームは2023年11月30日をもって日本居住者向けのサービス提供を終了。社名もサクラエクスチェンジビットコインから「Binance Japan株式会社(仮称)」への変更を予定している。

この夏の開始予定時点では、以下のサービスを予定しており、その後、各サービスにおける取り扱いを拡大するとともに、先物取引を含むデリバティブ取引サービスも早期の提供を目指すとしている。

さらに、Web3教育推進のために無料で提供している教育プラットフォーム「Binanceアカデミー」など、バイナンスが持つエコシステムを生かしたさまざまな取り組みを国内でも展開していく予定という。

■Binance Japanにおける新サービス概要

  • 暗号資産現物(スポット)取引:入出金、取引
  • 貸暗号資産:Simple Earn、自動購入(積立)
  • NFT:NFTマーケットプレイス
  • 暗号資産デリバティブ取引(時期未定)
  • その他:Binanceアカデミーなど(順次)

日本国内居住者に対して、無登録のまま暗号資産取引サービスを提供しているとして、金融庁から警告を受けていたバイナンス。

体制を整えての本格的な参入は、日本市場にどのような影響を与えるのか。グローバルな視点から、規制が整備され、Web3に積極的と評価されている日本の状況を加速させることになるのか。そもそも国内事業者との競争のなかで、順調に新規口座を獲得できるのか──。その動きが注目される。

|文:coindesk JAPAN編集部
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