値動きが激しいことで知られるミームコインであるドージコイン(DOGE)は、今年はわずか3%の上昇にとどまっている。代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が68%、60%上昇しているなか、ドージコインのボラティリティの低さは際立っており、あるテクニカル指標は今後ボラティリティが急上昇する可能性を示している。
ボリンジャーバンド幅が低下
ボリンジャーバンドから派生したテクニカル指標のボリンジャーバンド幅(BBW)は、低い状態が続いているが、これは大きな値動きが起きる前兆であることを示唆している。
ボリンジャーバンド幅は、ボリンジャーバンドの2つのバンド(上部バンドと下部バンド)の差を価格の20日単純移動平均線(SMA)で割ることで計算されるもので、ボリンジャーバンドの幅の狭さを価格に対するパーセンテージで把握できる。
ボラティリティが上昇する期間は、ボリンジャーバンドの2つのバンドの距離が広がるため、ボリンジャーバンド幅の数値は上昇する。逆に、ボラティリティが落ち着いてくるとボリンジャーバンド幅の数値は低下する。
通常、ボリンジャーバンド幅の数値が高い場合は、それまでの強気または弱気のトレンドが終わりに近づいていることを示す。一方、ボリンジャーバンド幅の数値が非常に低い場合は、市場がいずれかの方向に大きく動く可能性があるとされている。
2019年2月以来最低の数値に
TradingViewのチャートを確認すると、日足チャートでのドージコインのボリンジャーバンド幅は2019年2月以来の最低値0.06まで低下している。
ボリンジャーバンドの幅が拡大と縮小を繰り返す傾向があることを考慮すると、ドージコインのボラティリティはまもなく急上昇する可能性がある。しかし、ボラティリティの急上昇は価格がどちらの方向に向かうかとは無関係。上昇方向・下落方向のどちらもあり得る。
本記事執筆時点、ドージコインは0.073ドル付近で取引されている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:林理南
|画像:TradingView
|原文:Dogecoin Chart Pattern Suggests Volatility Explosion Ahead