6月のライトコイン(LTC)相場は上昇で始まり、過去24時間で7%上昇。強気派は、ライトニングネットワークが8月に半減期を迎えること、5月にネットワーク活動が大幅に増加したことを指摘している。
活動活発化で価格上昇
ライトコインは過去30日で7.5%上昇しており、他の暗号資産(仮想通貨)に比べて、パフォーマンスの良い期間が続いている。6.2%下落したビットコイン(BTC)と0.5%下落したイーサリアム(ETH)を上回り、全暗号資産の中で3番目の上昇率となった。
ライトコインのネットワーク活動は年初から活発化しており、4月初旬からはより活発になっている。ブロックチェーン分析サイトIntoTheBlockのデータによると、ライトコインを保有しているアドレスは現在850万近くに達している。
8月に半減期を迎える
ライトコインは8月に半減期を控えており、ライトコインネットワークと価格の両方にとって重要なイベントになっているとアナリストらは考えている。大きな注目を集めるビットコインの半減期と同様に、ライトコインの半減期でもブロック報酬が半分に削減される。
暗号資産インデックスを提供するPhutureのグロース責任者チャールズ・ストーリー(Charles Storry)氏によると、ライトコインはビットコインと比べて1枚あたりの価格がはるかに安価なため、半減期に先駆けてポジションを取ろうとする投資家が出てきているという。
ストーリー氏は「私が話を聞いている投資家は、半減期がビットコインやライトコインの価格、そして市場を押し上げると予想している」と述べた。
最近、オーディナルズ(Ordinals)プロトコルに関連するネットワーク活動の急増によって、ビットコインネットワークでは混雑が起きており、トランザクション(取引)コストが高騰していることも、ライトコインには追い風になっている。
ビットコインの代替手段を模索するユーザーが増えており、ライトコインが代替手段に選ばれている。
高パフォーマンスは持続しない可能性
レンディングアルゴリズムを提供するUmeeのCEO兼共同創設者ブレント・シュー(Brent Xu)氏は「最近では、オーディナルズとBRC-20トークンがビットコインネットワークの取引量の大部分を占めているため、ネットワークの取引処理にかかる時間だけでなく、取引手数料も上昇している」と述べた。
さらに「ライトコインはある意味、ビットコインの昔ながらのクローンであり、同じような役割を果たしている」と付け加え、ライトコインの取引が増えている理由としてあげた。だが以前にも起きたことであり、ライトコインが他の暗号資産のパフォーマンスを上回る状況は長期的には持続しないかもしれないと注意を促した。
米投資顧問会社Wave Digital Assetsのプロトコル・資産管理責任者ナウマン・シェイク(Nauman Sheikh)氏も同様に、5月最終週にライトコインの先物契約と無期限契約の建玉が30%増加したことを指摘し、半減期が現在の価格パフォーマンスに影響を与えているとの認識を示した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Litecoin Starts June Strong as Investors Eye August Halving, Uptick in Activity