ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の資金調達率はどちらもプラスで推移しており、センチメントは強気。伝統的な金融商品との相関性は低く、CoinDeskのイーサリアム・トレンドインジケーター(ETI)も「強い上昇トレンド」を示している。
強気センチメント維持
資金調達率とは、先物市場と現物市場の価格差に基づいて付与・または徴収される手数料のこと。先物市場の方が価格が高い場合、資金調達率がプラスになり、ロングポジションを持つトレーダーはショートポジションを持つトレーダーに手数料を支払うことになる。
プラスの資金調達率は投資家心理が強気であることを示し、マイナスは弱気であることを示す。
ビットコインは5月14日以来、イーサリアムは5月27日以来、資金調達率がプラスになっている。米証券取引委員会(SEC)が暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)とコインベース(Coinbase)を連邦証券法違反の疑いで提訴し、より広範に暗号資産を標的にしているにもかかわらず、強気センチメントが維持されている。
SECのゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は「これ以上のデジタル通貨は必要ない。 私たちはすでに米ドルと呼ばれるデジタル通貨を持っている」と述べたが、ビットコインとイーサリアムの価格はSEC発表前の水準付近にある。ゲンスラー委員長の発言は、現時点では市場参加者の動向に影響を与えていないようだ。
他の金融商品との相関なし
ビットコインとイーサリアムの相関関係は0.79と高いが、他の金融商品との相関関係はほとんどない。ビットコインと米ドル、S&P500、ナスダック総合指数、銅との相関関係はゼロに近い。
相関関係は1から-1の範囲で表される。1は値動きが完全に一致していることを示し、-1は完全に逆の相関関係を示す。
トレンドインジケーターは強い上昇トレンド
ETIのシグナルは7日、「上昇トレンド」から「強い上昇トレンド」に変化した。ETIは、移動平均線の強気クロスオーバーと弱気クロスオーバーのシグナルが切り替わる期間を分析することで、「強い下降トレンド」から「強い上昇トレンド」まで、5つの評価でデイリーベースのトレンドを発信するもの。
「強い上昇トレンド」になったことは、以前のサイクルよりも今回強気のサイクルの方が大きいことを示している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Funding Rates for Bitcoin, Ether Remain Positive, Indicating Bullish Sentiment