バイナンスUS(Binance.US)からマーケットメーカーやトレーダーが逃げ出している。
Kaikoのレポートによると、SECによる提訴からわずか1週間で、流動性──バイナンスUSに上場している17の暗号資産(仮想通貨)のマーケットデプスの合計──は、76%低下した。
提訴前日の6月4日のマーケットデプスは3400万ドルだったが、12日は700万ドル。アメリカでの市場シェアも4月の20%から4.8%に低下している。バイナンス(Binance)のマーケットデプスも6月に入ってから7%低下している。
「バイナンスのマーケットデプスは当初は安定しており、提訴の直後は増加さえしていたが、週末、アルトコインが下落するなか、マーケットデプスは低下した」(Kaikoのレポート)
コインベース(Coinbase)も同期間に流動性が16%低下している。
「流動性の急激な低下は、マーケットメーカーが神経質になっており、ボラティリティによる損失や、FTX破綻の時のように引き出せなくなる可能性を避けようとしていることを示している」(Kaiko)
また、バイナンスUSの市場シェアは低下したものの、コインベースの市場シェアは理由は不明だが、この1週間で46%から64%に上昇したとKaikoはレポートに記している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Kaiko
|原文:Binance.US Market Depth Declines 76% in June Following SEC Lawsuit