ビットコインの半減期、前例は判断基準にならない:コインベース

2024年第2四半期に予想される次のビットコイン(BTC)の半減が、この暗号資産(仮想通貨)のパフォーマンスにプラスの影響を与える可能性はあるが、それは予断を許さないとコインベース(Coinbase)は6月14日の報告書で述べている。

「過去のビットコイン半減期に市場がどう反応したかを明確に把握するには、流動性、金利、米ドルの動きの影響を切り離す必要がある」とアナリストのデビッド・ドゥオン(David Duong)氏は書いている。

ブロック報酬の半減は、ビットコインの「将来的な希少性」を高め、その需給ダイナミクスを支えるため、しばしばポジティブに捉えられると報告書は述べている。ビットコインの半減が発生すると、報酬は50%カットされる。

しかし、過去に記録された半減イベントは3回のみであり、市場がどのように反応するかについての証拠は限られていると報告書は付け加えている。特に、これらのイベントは「世界的な流動性対策などの要因によって汚染されている」ため、明確なパターンを見ることは困難だという。

コインベースは、世界の流動性は短期的にはピークに達したように見えるとし、次の半減期までまだ9~10カ月あるので「ビットコインの価格行動への正味の影響がどうなるかは不明だ」と述べている。

ウォール街の大手JPモルガン(JPMorgan)によると、最大の暗号資産に対する需要は、イベント前も堅調に推移する可能性が高いという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Halving History Provides Little Guidance on Outcome: Coinbase