暗号資産(仮想通貨)に対するプロの投資家の関心は、暗号資産の弱気相場や不透明な当局の規制に影響されていないことが、野村ホールディングスのデジタル資産子会社であるレーザー・デジタル(Laser Digital)の調査で明らかになった。
調査対象になった年金基金、資産マネジメント、ファミリーオフィス、ヘッジファンド、投資ファンドなどに勤務する投資家の96%が、暗号資産を債券、現金、株式、コモディティといった伝統的な資産クラスと並ぶ分散投資の機会として捉えていることが今回の調査でわかった。また、総投資額の5%程度を暗号資産に投資する用意があるという。
プロの投資家は、全体で4兆9500億ドル(約698兆円)の資産を管理している。レーザー・デジタルは世界中のほとんどの主要な金融市場から参加した303人の投資家を対象とし、4月にオンラインでインタビューを行った。
「当社の包括的な調査により、調査対象となった機関投資家の大多数が、投資運用の現場において暗号資産が明確な役割を果たし、ポートフォリオの分散化などのメリットがあることを認識していることが明らかになった」のジェズ・モヒディーン(Jez Mohideen)CEOはリリースで述べている。
また、約82%の投資家がビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に肯定的な見解を示し、88%が自分または自分の顧客が暗号資産への投資を検討していると回答した。しかし、このような暗号資産への熱意は、ぺぺコイン(PEPE)やドージコイン(DOGE)などのミームコインを対象とせず、むしろ上場投資信託(ETF)のような規制された商品へのものであることもわかった。
調査対象者の約9割は、暗号資産ファンドや投資ビークルへの資金投入を検討する際には、伝統的な大手金融機関がサポートしているかが重要であると回答しており、ブラックロック(BlackRock)のビットコインETFの申請は強気のサインになるだろう。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Professional Investors Still Have an Appetite for Digital Assets: Survey