リップル(Ripple)は22日、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関ライセンス(Major Payments Institution License)の基本承認を取得したと発表した。
同社によると、ライセンス取得により、シンガポールで規制対象のデジタル決済トークン商品やサービスを提供できるほか、同社の暗号技術を活用したオンデマンド・リクイディティ(ODL)プラットフォームの利用をさらに拡大できるようになるという。
「シンガポールがデジタル資産の規制方法について前向きなアプローチを取ったことをうれしく思う」とリップルの最高法務責任者、ステュアート・アルデロティ(Stuart Alderoty)氏はCoinDeskに語った。
「彼らのライセンスフレームワークによって、彼らはデジタル資産の明確な分類法を作成する方法を作り上げ、消費者の利益保護の必要性と市場の整合性保護の必要性のバランスを取りながら、一方で、イノベーションと投資を促進させようとしている」
リップルによると、シンガポールオフィスの従業員数は前年比50%増の50人。事業開発、コンプライアンス、財務、法務、営業などで採用を進め、シンガポールでの存在感を高めている。
「このライセンスによって、我々はコインベース(Coinbase)やサークル(Circle)などのような、実際のビジネス、実際のプロダクトを持ち、ルールが明確に設定された後、ルールに従ってプレイする手段を持っている企業と肩を並べる」
これまでのところ、MASは190の主要決済機関ライセンスと11のデジタル決済トークン・サービス・ライセンスを承認している。
現地メディアによると、MASは2020年1月以降、680件以上の決済サービスライセンスの申請を受け、17件が却下され、214件が申請を取り下げたという。
バイナンス(Binance)はシンガポールから撤退し、2021年12月、デジタル決済トークン・ライセンスの申請をキャンセルしている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:シンガポールの風景(Pixabay)
|原文:Ripple Obtains In-Principle Approval for Major Payments Institution License in Singapore