アメリカでビットコイン(BTC)ETFの申請が相次ぎ、機関投資家のビットコインへの関心が一気に高まった。
プロシェアーズ(ProShares)のビットコイン・ストラテジーETF(BITO)は、ビットコイン価格が3万ドルの大台を突破したことで、先週、過去1年間で最高の週間資金流入を記録したことが、ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏が引用したデータから明らかになった。
The Bitcoin Futures ETF $BITO had its biggest weekly inflow in a year as assets top $1b again. It also traded half a billion in shares on Friday, which it’s only done about 5 times before via @SirYappityyapp pic.twitter.com/Xrq0lUaaTO
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) June 25, 2023
BITOは、投資家が規制された商品でビットコインによるリターンのエクスポージャーを得ることを可能にするもので、CMEビットコイン先物を10億ドル(約143億円)分以上保有していることが、データで示されている。
データによると、投資家は過去1週間で6500万ドル(約93億円)をBITOに注ぎ込み、4月の4000万ドル(約57億2500万円)強という2023年の最高値を更新した。5月と6月の大半はビットコインへの需要が一服したため、この商品への意味のある資金流入は見られなかった。
BITOはビットコインのスポット価格を密接にトラッキングしており、これがトレーダーの間でその魅力に拍車をかけているようだ。「BITOはビットコインを完璧に追跡している。スポットに1.05%(年間)遅れているが、手数料は0.95%だ」とバルチュナス氏はツイートした。
BITOの買い圧力は、アメリカでのビットコインETF熱狂を背景に、機関投資家の間でビットコインへのエクスポージャーへの関心が高まっていることを示しているようだ。
世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)がアメリカでビットコインETFを申請したことで、ビットコイン価格は過去2週間で上昇した。
CoinGeckoのデータによると、時価総額で最大の暗号資産(仮想通貨)は週末に3万1000ドルに達し、月間上昇率を14%に伸ばした。
アメリカ証券取引委員会(SEC)は一貫してスポット商品の発売を阻止してきたが、ブラックロックの知名度とこれまでのETF承認の歴史が一部のトレーダーの間でビットコインの強気見通しに拍車をかけている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:ProShares’ Bitcoin Futures ETF Racks Up Biggest Weekly Inflow in a Year