ビットコインマイニングはサバイバル・統合・AIをめぐる多様化の戦い:バーンスタイン

米国で上場しているビットコイン(BTC)マイニング関連の株は、2022年の暗号資産(仮想通貨)大暴落で壊滅的打撃を受けた後、今年2倍以上に上昇した。投資会社のバーンスタイン(Bernstein)が7月の調査報告書で指摘した。

ビットコインの強さと多角化が要因

報告書によると、この回復には主に二つの要因がある。まず、ブラックロック(BlackRock)やフィデリティ(Fidelity)などの機関投資家の上場投資信託(ETF)申請によってセンチメントが改善し、ビットコインの値動きが強くなったことだ。次に、一部のビットコインマイナーは「収益多角化戦略」として、高パフォーマンスのコンピューティングと人工知能(AI)の分野で発生したチャンスを活用しているという。

マイナーの統合が進む

ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストらは、「低コストで保守的な債務プロファイルを持つクラス最高のマイナーが生き残り、生産能力と市場シェアを統合して、ビットコイン価格が生産コストを超えたときに非常に大きな利益を獲得できるユニークなサバイバルゲームだ」と述べた。

バーンスタインは、マイニング大手のコア・サイエンティフィック(Core Scientific)が最近破産した例を引き合いに出し、多額の負債を抱えた弱いマイナーは生き残ることができず、「暗号資産の冬の間に降伏」すると指摘した。

バーンスタインによると、統合の第1ラウンドはすでに実施されており、生き残ったマイナーは現在、ビットコインの半減期(マイニング報酬が50%削減)を見越して生産能力を追加している。次のビットコインの半減期は2024年4月頃に起こる可能性が高く、半減期は通常ビットコイン価格を上昇させる要因となる。

JPモルガン(JPMorgan)も最近のレポートで、生産コストが低いマイナーだけが生き残ることができるため、時間の経過とともにビットコインマイニング業界は統合され、競争力が高まるだろうと述べた。

|翻訳:CoinDeskJAPAN
|編集:林理南
|画像:hut8.io
|原文:Bitcoin Mining Is a Game of Survival, Consolidation and Potential AI Diversification: Bernstein