XRPの法的地位は、ある種の二重性を持っているようだ。言うなれば「シュレディンガーの猫」ならぬ、「シュレディンガーの草コイン」だ──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、日曜日に読みたいものを厳選。今週は9本です。
リップル vs SECの判決は規制をさらに混乱させる──判決の問題点と控訴審で覆る可能性
法的に言うと、一般向けに販売される暗号資産(仮想通貨)とは何だろうか?
米証券取引委員会(SEC)とリップル・ラボ(RIpple Labs)の裁判で、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所のアナリサ・トーレス(Analisa Torres)判事が7月13日に下した衝撃的な判決を受けて、その答えは、エックス・アール・ピー(XRP)はVCや機関投資家に販売される場合は違法に販売された投資契約だが、暗号資産取引所を通じて販売される場合や、従業員や内部関係者に配布された場合は、完全に合法な「別物」ということになるようだ。…続きを読む
イーサリアム、現フェーズの最後のマイルストーン「分散型バリデーター・テクノロジー」
分散化はブロックチェーン精神の柱であり、イーサリアム開発者たちは現在、この原則を次のレベルに引き上げるような新しい機能に優先的に取り組んでいる。
それが「分散型バリデーター・テクノロジー(Distributed Validator Technology)」、いわゆるDVTだ。…続きを読む
中央銀行デジタル通貨(CBDC)で真に得をするのは? 国民ではない
中央銀行デジタル通貨(CBDC)に賛成する理由を考えることは難しい。メリットがほとんどない一方で、悪用のリスクは深刻だ。
CBDC支持者は、支持運動やCBDCの契約取引を政府から取りつけることで利益を得るかもしれないが、CBDCのメリットの大半を受け取る可能性があるのは政府だ。
中央銀行制度を長年支持してきた人でも、CBDCは一般市民に対してユニークなメリットをもたらさないことを認識している。…続きを読む
トム・クルーズ来日も中止──ハリウッドのストライキから見えてるくるWeb3の必要性
5月に始まった脚本家たちのストライキに加わる形で、ハリウッドの俳優たちもストライキを開始したが、これはWeb2エコノミーについての厳しい真実を反映している。ストリーミング・プラットフォーム業界のエコノミクスは機能しないことだ。
Web3という言葉から、メインストリームに対する魅力を取り去ってしまった不見識なメディアの解説を無視して、クリエイティブな制作に携わるすべての人は、Web3のソリューションに目を向けるべきだということを改めて思い知らせる事態でもある。…続きを読む
ビットコインと米ドル指数の負の相関は復活する:アナリストが予想
ビットコイン(BTC)と米ドル指数(DXY)の負の相関はここ数週間で崩れており、ドルが売られ続ける中、時価総額トップの暗号資産(仮想通貨)は上値を伸ばすのに苦労している。しかし、あるオブザーバーによるとこの状況は長く続かないかもしれないという。…続きを読む
クリプト・ウィンターでも勢いを止めないWeb3ベンチャー・キャピタルの戦略
Shima Capitalは創業から2年、すでに100社以上のアーリーステージ企業を支援している。同社は、最近の業界の混乱の中でも勢いを止めていない。
「私たちは今のトレンドをバーベルのようなものと捉えている」とShima Capitalの創業者イーダ・ガオ(Yida Gao)氏はCoinDeskに語った。
伝統的金融業界を経て、2021年にShima Capitalを設立した同氏は、弱気相場に制約される現在の暗号資産ベンチャーキャピタル(VC)の状況について語った。…続きを読む
「Threads」がユーザー1億人を獲得できた理由
ツイッターはもう長年、ディスラプションの機が熟している。多くの人が、ツイッターに文句を言ったり、ツイッターがどれほどひどいものになったかに抗議するためにツイッターを去っている。ユーザーに真の力を与える分散型ソーシャルネットワークが、ツイッターに挑むチャンスは数多くあった。そして実際に、かなりの数の試みがなされてきた。しかし、ツイッターに匹敵しそうなものは、これまでひとつも登場してこなかった。
しかしここに来て、イーロン・マスク氏の権力の行き過ぎへの不満が広まったおかげで、ツイッターのライバルがついに登場した。…続きを読む
ベースボールから暗号資産アナリストが学べること──ビットコイン、イーサリアムなどのベテラン選手に対抗できる有望選手は?
ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などの地位を確立したデジタル資産はベテランのスター選手のようなものであるのに対し、新しいアルトコインは最近ドラフトで選ばれた選手のようなもの。アルトコインはどこから見ても将来の見込みのある資産だが、成功するとしてもそれまでには長い道のりが待っている。…続きを読む
暗号資産における真の消費者保護は、分散型と中央集権型の間にある
暗号資産の規制とコンプライアンス、あるいはその欠如についての議論はますます核心を見失っている。金融規制の一般的な目的は、消費者保護を最大化し、詐欺や悪用を防ぎ、秩序立った市場を確率することにある。大まかに言えばミッションはどの地域や国、どの金融規制当局でも同じだ。…続きを読む
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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