MakerDAOのMKRが1週間で28%急騰──トークン買い戻しスキームの開始で

53億ドル(約7420億円、1ドル140円換算)規模の分散型金融(DeFi)レンディングプラットフォームMakerDAOのガバナンストークンであるメーカー(MKR)は21日、トークン買い戻しプログラムが導入されたことを受けて1年ぶりの高値近くまで急騰した。

MKRは21日早朝、昨年8月以来初めて1200ドル(約16万8000円)を超えたが、その後上げ幅を縮小し、1148ドル付近で推移している。MKRは過去1週間で28%上昇し、暗号通貨市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)の4.6%下落を大幅に上回っている。

トークン買い戻しスキームが発動

MakerDAOが19日にスマート・バーン・エンジン(Smart Burn Engine)と呼ばれるトークン買い戻しスキームを有効化し、市場からMKRの供給がなくなったことが上昇の要因。ガバナンス提案によると、このスキームでは、Makerの余剰バッファからのステーブルコインDai(DAI)の超過分が定期的に、ユニスワップ(UniSwap)のプールからMKRを購入するために割り当てられる。

このプログラムは今月初めに導入され、余剰バッファが5000万ドル(約70億円)を超えた時点で発動した。

Etherscanのブロックチェーンデータによると、このスキームによって過去24時間で約23万ドル(約3220万円)相当のMKRが買い戻された。このペースでいけば、来月には約700万ドル(約9億8000万円)のトークンが買い戻される見通し。

|翻訳:CoinDeskJAPAN
|編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:MakerDAO’s MKR Soars 28% in a Week as Token Buyback Scheme Goes Live