XRPはユニークなので、判決の影響を判断するのは難しい:バンク・オブ・アメリカ

バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)は7月21日の調査報告書で、機関投資家の参加と暗号資産(仮想通貨)の採用の主流化には包括的な規制の枠組みが不可欠であると述べた。

しかし、リップル(Ripple)に対するアメリカ証券取引委員会(SEC)の訴訟で下された裁判所の判決は、この状況を明確にするものではないと同行は述べた。 暗号資産業界はこの判決を歓迎したが、同行は「リップルのXRPはユニークなものだった」、「判決の影響を判断するのは難しい」としている。

7月初め、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所は、取引所やアルゴリズムを通じたXRPの販売は投資契約に当たらないとの判決を下し、リップルは部分的な勝利を収めた。 しかし、機関投資家へのトークンの販売は連邦証券法に違反していると裁判所は述べた。

アナリストのアルケシュ・シャー(Alkesh Shah)氏とアンドリュー・モス(Andrew Moss)氏は、「判事は、暗号資産取引所でのリップルによるXRPのプログラム販売は、投資契約の無登録の募集・販売には当たらないと判断したが、その主な理由は、機関投資家に対する最初の無登録の募集・販売が既に行われ、市場が形成されていたからだ」と書いている。

バンク・オブ・アメリカは、規制がまだ確立されていないブロックチェーンネイティブのトークンの取引と、「ルールはすでに確立されており、取引高がすでに数兆ドルに達している」上場投資信託(ETF)、レポ、ゴールドなどのトークン化された伝統的な資産の取引とを区別し続けていると述べた。

ライバルの投資銀行ニーダム(Needham)は、裁判所の判決は暗号資産取引所コインベース(Coinbase)にとって前向きなものであり、同社の株式に対する規制圧力のリスクを適度に軽減するはずだと述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Ripple Labs
|原文:Implications of Ripple-SEC Court Ruling for Wider Crypto Industry Are Unclear: Bank of America