- 8月2日、ライトコイン(LTC)のブロックチェーンはブロックごとの報酬を12.5LTCから6.25LTCに引き下げる。
- ライトコインのネイティブトークンであるLTCは、過去2回の半減期後、数カ月間ほとんど変動がなかった。
ビットコインのフォークとして2011年に創設されたライトコインネットワークは、3回目のマイニング報酬半減(ハービング)を8月2日以降に実施し、ネイティブトークンであるLTCの供給拡大のペースを引き下げる予定だ。
ハービングとは、暗号資産(仮想通貨)ネットワークでトランザクションを検証し、台帳にブロックを追加するマイナーに与えられるブロックごとの報酬が50%削減されるプロセスだ。ライトコインとビットコインのブロックチェーンでは、およそ4年ごとに半減が実施されている。トレーダーは、供給制約のために削減が実施された後にLTCが急騰すると予想するかもしれないが、過去のデータはそうでないことを示唆している。
litecoinblockhalf.comによると、この変更はブロックごとのLTC報酬を12.5LTCから6.25LTCに減らすもので、おそらくグリニッジ標準時の8月2日午後3時11分(日本時間8月3日午前0時11分)頃に行われる。これまでのイベントは、2019年8月5日と2015年8月25日に行われた。ライトコインの創始者チャーリー・リー(Charlie Lee)によると、このようなディスインフレーション的な半減期は、ネットワークの安全性を犠牲にすることなく大衆への普及を達成するのに役立つという。
しかし、これまで2回のイベントに対するライトコインの反応は強気なものではなかった。
2015年8月の半減の後、ライトコインは19カ月間2.8ドルから3.6ドルの間で取引されたが、ビットコインの上昇と同時にブレイクアウトし、2017年12月には370ドルまで価格が上昇した。2019年8月の半減の後にも、やや似たパターンが見られた。
おそらくトレーダーは、イベント前の上昇から明らかなように、事前に半減を織り込み、その後、ビットコインのブルランを数カ月間じっと待って利益を得た。
LTCの極めて重要なイベントに対する無関心な態度は、2回とも時価総額で業界をリードする暗号資産であるビットコインが残酷な弱気相場の後遺症を引きずっていたという事実で説明できるかもしれない。さらに重要なことは、暗号資産の強気相場は通常、ビットコインの半減期から数カ月後に始まり、ライトコインの半減期から8~9カ月後に起こるということだ。ビットコインの4回目の半減期は2024年3月あるいは4月である。
記事執筆時点でLTCは90.29ドルで取引されており、年初来で28.8%の上昇となった。LTCは前回の半減期前の価格上昇を彷彿とさせる動きで上昇した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:Litecoin Halving Unlikely to Drive Immediate Price Gains, Past Data Show