- 柴犬コイン(SHIB)の開発者は、ユーザーや政府の間でプロジェクトのイメージを高めることを期待して、すべてのプラットフォームアプリケーションにデジタルIDサービスを結びつけると述べた。
- このような措置は、プロジェクトが投資家からより合法的に見られるようになり、SHIBの需要を高める可能性がある。
柴犬コインのエコシステムは、SHIBユーザーや政府の間での信頼を強化するために、すべてのアプリケーションをブロックチェーンベースのデジタルIDに結びつける予定であるとブロックチェーンの代表者が8月3日に米CoinDeskに語った。
この動きは、柴犬コインがミームコインの地位から脱却し、乱立するブロックチェーン市場で本格的な分散型金融(DeFi)候補になるための最新の試みだ。
セルフ-ソブリン・アイデンティティ(Self-Sovereign Identity:SSI)は、パスポートや運転免許証のようなID文書のデジタル版であり、ユーザーが自分の個人データとそのオンライン流通をよりコントロールできるようにすると言われている。
柴犬コインの開発者たちは、SHIBを使用しているプロジェクトや、今後予定されているシバリウム(Shibarium)ブロックチェーン上に構築することを計画しているプロジェクトなどのコミュニティと協力し、SSIの展開が優先されるようにしていると述べている。
開発者たちは、カナダや欧州連合(EU)におけるデジタルIDやデータ保護への関心の高まりが、柴犬コインを他のブロックチェーンと比較して管理されたプロジェクトとして位置づけるのに役立つ可能性があると述べている。
「我々は、分散型デジタルトラストと国際的なID認証における新しいグローバルスタンダードの基礎を築こうとしている」と開発責任者のShytoshi Kusama氏は米CoinDeskへのメッセージの中で述べている。「このように、シバリウムはシステムに対する信頼が強化され、新しいデジタル時代の先駆けとなる」。
当初はミームコインだったSHIBが、シバリウムのローンチによって本格的なブロックチェーン候補になりつつある。このレイヤー2ネットワークは、ブロックチェーン上に構築されたアプリケーションにBONE(骨)、TREAT(おやつ)、SHIB(柴犬)、LEASH(首輪)といったトークンを利用する。
「レイヤー2」とは、レイヤー1のプロトコルの上に構築された一連のオフチェーンシステム(独立したブロックチェーン)を指し、スケーリングとデータによるボトルネックを軽減する。複数のオフチェーン・トランザクションを1つのレイヤー1トランザクションに束ねることで、データ負荷と手数料を軽減することができる。
シバリウムのテストブロックチェーンでは、過去数カ月間に有意義な活動が見られ、7月の時点で推定1600万ウォレットから2700万のトランザクションがあり、ネットワークに対する旺盛な需要を示している。このネットワークは8月末に本稼働する予定だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Shiba Inu Takes Step to Become DeFi Contender, Will Add Digital IDs to Ecosystem Projects