米アップル(Apple)の幹部によると、アップルは「仮想通貨を注視している」。
アップルの電子決済サービス「アップル・ペイ(Apple Pay)」のバイスプレジデント、ジェニファー・ベイリー(Jennifer Bailey)氏は、CNNがサンフランシスコで主催したイベントにて「(仮想通貨は)面白いと我々は考えています。興味深い長期的な可能性を秘めていると思います」とCNNの記者に述べた。
同イベントで、同氏は決済の未来について語っていたが、アップルが仮想通貨を活用する可能性について明言しなかった。
ソーシャルメディア大手フェイスブック(Facebook)がステーブルコイン「リブラ(Libra)」のローンチを計画する中、アップルが仮想通貨を注視していないとは考えがたい。ベイリー氏の発言は、アップルが裏では想像以上に動いていることを裏付けるものかもしれない。
アップルが2019年2月に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類には、同社のブロックチェーン技術に対する関心を示唆する詳細が珍しくも含まれていた。
アップルは、大手企業140社以上が参加しているビジネスアライアンス「Responsible Business Alliance(RBA、責任ある企業同盟)」に参加している。この同盟における鉱物のサプライチェーンに関するイニシアチブ「Responsible Minerals Initiative」で、「ブロックチェーンガイドライン」の草稿作成に関わり、 RBAのブロックチェーンチームと協働していたことがSECに提出された書類から明らかになっている。
ベイリー氏はアップル・ペイによって、チップの支払いが難しくなってしまったとCNNに述べ、現在この問題を検討していると明かした。
また同氏は、アップルが先日同社の新製品「アップル・カード(Apple Card)」を他のクレジットカード、レザー、デニムなどに触れさせないよう勧めた理由も説明している。「完璧な見た目を常に保っていて欲しいからです」と同氏は言う。
翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:Apple image via Shutterstock
原文:Cryptocurrency Has ‘Long-Term Potential,’ Says Apple Exec