ステーブルコイン市場は、トークン化されたデジタル通貨として、現在の1250億ドル(約17兆8000億円)から今後5年間で2兆8000億ドル(約398兆8600億円)に成長すると予想されると投資会社のバーンスタイン(Bernstein)が8月8日の調査報告書で発表した。
消費者向けプラットフォームとの統合がステーブルコイン(米ドルなどの他の資産にペッグされた暗号資産の一種)の「成長のフライホイール」につながるという。
ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストは「我々は世界の主要な金融および消費者プラットフォームが、そのプラットフォーム上で価値交換を行うために、共同ブランドのステーブルコインを発行することを期待している」と書いている。
ちょうど今週、決済大手のペイパル(PayPal)が、独自のドルペッグ型ステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」で暗号資産(仮想通貨)市場に参入すると発表した。これは大手金融会社としては初めてのことだ。このイーサリアムベースのトークンは、まずペイパルで、次にベンモ(Venmo)で利用可能になり、いつでもドルと交換できる。
このステーブルコインは、イーサリアムのようなパブリック・ブロックチェーン上の「超高速金融決済レイヤー(レイヤー2または中央集権化された消費者プラットフォーム)」によって駆動するという。
そして、この成長は「規制されたオンショアのステーブルコイン」が牽引するだろう。
「ステーブルコイン規制は暗号資産規制よりも政治的な支持を得ており、シンガポール、香港、日本を含む複数の国と地域がステーブルコインと中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロットプロジェクトを開始している」と報告書は述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Stablecoin Market to Grow to Almost $3T in Next 5 Years: Bernstein