ビットコイン現物ETFは市場のさらなる成長の原動力になる:バーンスタイン

暗号資産(仮想通貨)の上場投資信託(ETF)は、単にスポット市場での需要を創出することによって市場に資本を追加するだけでなく、これらの商品の規制当局の承認というシグナルが正当性を求めるリテールやその他の機関投資家のフローによる成長のフライホイールを生成すると投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は8月14日の調査報告書で述べている。

「ビットコイン(BTC)のスポットETFとアメリカ証券取引委員会(SEC)の異論に対処する潜在的なメカニズムへの世界の主要資産運用会社の関心によって、承認の可能性は高まっている」と、ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストは書いている。

バーンスタインは、ビットコインのスポットETF市場が大きくなり、2〜3年後にはビットコインの時価総額の10%に達すると予想している。

SECは8月11日、ブラックロック(BlackRock)やフィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)といった伝統的な金融大手からのビットコインETF申請を審査し続ける中、アーク21シェアーズ(Ark 21Shares)の申請の審査を延長した

暗号資産ETFは「世界的な大手資産運用会社による強力なブランド・マーケティング」と「リテール・ブローカーやファイナンシャル・アドバイザーによる販売促進」から恩恵を受けるだろうと報告書は述べている。

バーンスタインは、新たな暗号資産サイクルの原動力となる新たな資本は、新たなステーブルコインの供給、伝統的資産のトークン化、ネイティブ暗号インフラのトークン化、ETFからもたらされるとしている。

「今年のオンチェーン資産は400億ドル(約5兆8000億円)台にとどまっており、流通しているステーブルコインは約1200億ドル(約17兆4000億円)だ」と報告書は付け加えている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Spot ETF Approval Could Help Power up a New Crypto Cycle: Bernstein