ソーシャル・プラットフォーム「Friend.tech」は、X(旧ツイッター)のインフルエンサーなどが独自トークンを発行し、トークン購入者にクローズド・グループ・チャットへのアクセスや、プライベート・メッセージの送付などの特典を与えることができるサービス。Yearn Financeの開発者@Bantg氏が作成したリストによると、8月10日のローンチ以来、ユーザーアドレス数は10万以上に急増している。
GitHubに短時間公開されたリストは、今は削除されているが、暗号資産ウォレットアドレスと、それとリンクしたXアカウントが掲載されていたようだ。
8月10日のローンチ以降、Friend.techはアドレス数が急増し、大きな収益を上げている。DefiLlamaによると、2500万ドル(約36億円、1ドル145円換算)以上の取引手数料が発生している。Dune Analyticsのダッシュボードによると、ユニークユーザー数は少なくとも8万人、20日以降に1万5000人増えている。
Friend.techには、Xの暗号資産インフルエンサー以外の著名人も参加している。人気のeスポーツ・コミュニティ「FaZe Clan」の共同設立者、リチャード・ベンストン(Richard Bengtson)氏は20日遅くにFriend.techに参加、発行したトークンの価格は急上昇した。NBA選手のグレイソン・アレン(Grayson Allen)氏のトークンも急上昇した。
GitHubでのリスト公開は、掲載されたウォレットのトランザクションをユーザーが閲覧できてしまうという懸念を生んでいるが、一部の開発者はウォレットアドレスの公開は問題ではなく、心配するようなことではないと指摘した。
「技術に詳しいほとんどのユーザーにとって、ツイッターとウォレットのアドレスがリンクできることは明らかだった」「Friend.techは、ウオレットのアドレスが公開され、ツイッター・プロフィールから追跡されることをもっと明確にユーザーに通知すべきだったと思う」と開発者の@AlexSmirnov氏は述べた。
@Bantgは21日にツイートで、ユーザーはFriend.techにXへ投稿する許可を与えてしまっていると指摘。これは攻撃の可能性につながるものだ。
とはいえ、Friend.techは急成長し、大きな収益をあげているようだ。DefiLlamaによると、過去24時間で取引手数料は142万ドル(約1億5000万円、1ドル145円換算)以上、収益は約71万ドル(約1億300万円)にのぼる。
|翻訳:吉見朋子
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Social Platform Friend.tech Gains 100K Users in Days Even in Depths of a Bear Market