柴犬コインの「シバリウム」、ブリッジからトークン引き出しが可能に

ソフトウェアのバグによってネットワーク上で数百万ドルが行き場を失い、大々的に宣伝されたローンチが台無しになってから数週間後、シバリウム(Shibarium)ブリッジからのトークンの引き出しができるようになった。

開発者たちは8月28日のアップデートで、シバリウムエコシステムのトークンであるSHIB(柴犬)、LEASH(首輪)、ラップドイーサ(wETH)の引き出しの処理には45分から3時間かかり、一方、BONE(骨)の引き出しには最大7日かかると述べた。

開発責任者のShytoshi Kusama氏は以前、機能停止が繰り返されないように対策を講じたと述べた。また、開発チームはポリゴン(Polygon)ブロックチェーン開発者と協力し、潜在的な問題を修正したと付け加えた。シバリウムはポリゴンのフォークであり、後者を実行する修正されたコードを使用していることを意味する。

シバリウムは柴犬コインを本格的なブロックチェーンプロジェクトとして位置づける広範な計画の一環として、SHIBを手数料に使用するイーサリアムのレイヤー2ネットワークだ。メタバースとゲームアプリケーションに重点を置き、その上に構築された分散型金融(DeFi)アプリケーションのための安価な決済手段として使用されると言われている。

シバリウムはテスト期間には大きな成功を収め、数百万のウォレットが参加し、4カ月間に約2200万件の取引が行われた。

しかし、8月初めに本格稼働を開始した後、すぐに機能を停止した。シバリウムのトランザクションは稼動直後に少なくとも11時間停止し、数百万ドルがブリッジ(異なるネットワーク間でトークンを転送するツール)に滞留したのだ。SHIBの価格は当時10%急落した。

開発チームはこの障害について、「ブリッジに問題はなかった」とし、ユーザーからの前例のない大量のトランザクションの流入を受けて過負荷がかかり、サーバーに障害が発生したと述べた。

その後、ネットワークは「新たな監視システムと追加のフェイルセーフ」を導入し、「再びやってきた膨大なトラフィック」の中での停止することなくを稼働しているという。

SHIBは、ビットコイン(BTC)などの主要な暗号資産(仮想通貨)が全般的に弱気なセンチメントを示す中、ネットワークが再開したにもかかわらず、過去24時間で2.2%下落した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Shiba Inu’s Highly Anticipated Shibarium Bridge is Now ‘Fully Functional’