イーサリアム(ETH)は今週3.5%以上上昇したが、依然としてデッドクロスが発生する可能性のある値動きで推移している。
TradingView(トレーディングビュー)のチャートでは、イーサリアムの50日単純移動平均線は下降傾向にあり、200日移動平均線に接近している。直近のイーサリアムのデッドクロスは2022年1月下旬に発生した。
過去にはデッドクロス後上昇も
デッドクロスは、短期トレンドが長期トレンドを下回っている状態を示し、長期にわたる弱気の指標とみなされている。しかし、イーサリアムの過去の例では必ずしもそうではない。
イーサリアムではリリース以来6回のデッドクロスが発生したが、そのうち長期の弱気指標となったのは3回だけだ。デッドクロスは単独の指標としては信頼できない。
イーサリアムでは、2018年4月11日、2021年8月2日、2022年1月28日にデッドクロスが確認された後12カ月が経過した時点で、2桁の下落が発生している。これらのデッドクロスの発生後、トレーダーが12カ月間売りポジションを保有していれば、かなりの利益が得られたことになる。
反対に、1回目、3回目、4回目のデッドクロス後に12カ月間売りポジションを保持していれば、3桁の価格上昇を逃すことになった。
ほとんどのデッドクロスは逆の指標であることが判明している。イーサリアムの価格は上昇し、デッドクロスの発生後3〜6カ月以内にゴールデンクロスが発生した。
このように、デッドクロスは単独の指標としては信頼できないものの、今回デッドクロスが発生しそうになっていることは、イーサリアムのオプション市場の弱気見通しとイーサリアムネットワークの利用減速に対する根強い懸念と一致している。
本記事執筆時点では、イーサリアムは1710ドル(約24万79500円、ドル145円換算)で取引されている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:Ether Heads for ‘Death Cross’