ビットコイン強気派は挫折に直面──ある指標が「買われ過ぎの下降」を示す

テクニカル分析調査会社フェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)は、月次テクニカル指標が「買われ過ぎの下降」シグナルを点滅させていることから、ビットコイン(BTC)の強気派は失望に見舞われるかもしれないと述べた。

1950年代にジョージ・C・レーン(George C. Lane)によって開発されたストキャスティクス指標は、最近80を超えたところから下降に転じ、上昇の勢いが失われたことを示している。ストキャスティクスは0~100の間で変動し、80を超えると買われ過ぎを示唆する。20を下回ると、その逆を示唆する。買われ過ぎの水準から下降に転じた場合は、いわゆる「買われ過ぎの下降」を意味し、上昇の勢いが弱まったことを示す。

フェアリード・ストラテジーズの創設者兼マネージング・パートナー、ケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏は9月4日、顧客向けメモの中で「8月末、ビットコインは月次ストキャスティクスで買われ過ぎの下落を裏付けた」と述べた。「特に月次クラウドモデルのオーバーハングを考えると、週次クラウドモデルの抵抗力(約3万1900ドル)が強まることから、今回の下落はプロセスが長引く可能性を示唆している」。

このコメントは、ビットコインが過去数カ月間、3万1900ドルのいわゆる「雲の抵抗」を何度も超えることができなかったことを指しており、長く引き延ばされた底打ちのプロセスを指摘している。そして、これは「長期的な好転に向けた後退」だとストックトン氏は書いている。

ストキャスティクスは買われ過ぎの下降線を示している。(Fairlead Strategies/TradingView)

2021年初めと2017年12月の買われ過ぎの下降局面は、相場の主なピークになった。

月足MACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムは、トレンドの強さとトレンドの変化を測るために使用される指標で、ゼロ近辺で横ばいになっており、中立的な長期バイアスを示している。

ゼロ以上のクロスオーバーはモメンタムの強気転換を示し、ゼロ以下の下落は弱気トレンドの転換を示す。この指標は1年前に底を打ち、まだプラスに転じておらず、「持続可能な上昇トレンドがまだ力を持っていないことを示唆している」とストックトン氏は指摘する。

ビットコインは記事執筆時点で2万5700ドルで取引されている。ストックトン氏によると、当面のサポートは2万5200ドルと見られ、2万8200ドルの50日単純移動平均線が重要なレジスタンスとなる。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Fairlead Strategies/TradingView
|原文:Bitcoin Bulls Face Setback as Monthly Stochastic Indicator Turns Lower: Analyst