トークン化推進の新団体設立、「数兆ドル」の資産のトークン化を狙う

暗号資産業界の主要プレイヤーたちは、トークン化に向けた新しい推進団体を9月6日に発表し、伝統的な金融資産をブロックチェーンに乗せることを多くのグループに促したいと考えている。

Tokenized Asset Coalition(トークン化資産連合)は、広範な金融分野における教育、支援、さらにパブリックブロックチェーンや資産のトークン化、機関投資家のDeFi(分散型金融)利用の普及強化を通じて、「次の数兆ドルの資産」をオンチェーン化することを目指しているとプレスリリースは述べている。

同グループの設立メンバーは、暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)、ステーブルコイン発行者のサークル(Circle)、レイヤー2ネットワークのベース(Base)、DeFiレンディング・プラットフォームのアーベ・カンパニーズ(Aave Companies)、Centrifuge、Credix、Goldfinch、RWA(現実資産)データ・プラットフォームのRWA.xyz。

今、資産のトークン化(トークナイゼーション)は、暗号資産業界のトレンドとなっている。資産のトークン化とは、債券、不動産などの旧来の金融資産──しばしば、RWA(Real World Asset:現実資産、あるいは現実世界資産)と呼ばれる──をブロックチェーン上のトークンに変換することを意味する。

トークン化された資産(トークン化資産)は、現在の金融インフラを破壊し、より効率的なシステムを構築する可能性を秘めているとバンク・オブ・アメリカは述べている。ボストン・コンサルティング・グループのレポートによると、トークン化資産市場は2030年までに16兆ドル(約2300兆円、1ドル145円換算)にまで拡大する可能性がある。

「Tokenized Asset Coalitionは、暗号資産を支えるパブリックブロックチェーンは従来システムと比較した場合、優れた効率性、コスト削減、透明性を提供できると信じている」「コラボレーション、教育、オンチェーンインフラストラクチャーの開発を強化することで、従来の金融システムに内在する非効率性、透明性の欠如、断片化に対処することを目指している」(プレスリリース)

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Tokenization Advocacy Group Wants to Bring the ‘Next Trillion’ of Assets to Blockchain