バイナンス、新興市場での取引を強化──アルゼンチン、ブラジル、南アフリカの通貨でのBTC、ETH取引を無料に

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、手数料無料のプロモーションを9月8日からアルゼンチン、ブラジル、南アフリカの通貨ペアに拡大すると発表した。

7日に投稿されたブログ記事によると、バイナンスのユーザーは、スポット市場で、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)を、アルゼンチンペソ、ブラジルレアル、南アフリカランドと無料で取引できるようになる。

バイナンスはアメリカとヨーロッパで法的・規制的な課題に直面。取引高は2019年以降で最低水準となり、収益に打撃を受けている。

バイナンスは先月、主力プロダクトに集中するために、暗号資産決済サービス「コネクト(Connect)」を停止。また、ラテンアメリカと中東でのデビットカードの発行からも撤退した。

暗号資産調査会社チェイナリシス(Chainalysis)は昨年のレポートで、暗号資産の普及は発展途上国がリードしているため、新興市場の通貨を使った取引を強化することは、合理的だと指摘している。アルゼンチンなど、金融システムが脆弱な国の人々は、価値を保存したり、現地通貨のボラティリティを避けるために暗号資産に目を向けている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Binance Boosts Bitcoin, Ether Trading in Argentine, Brazilian, South African Currencies With Fee Promotion