金融政策決定を前にビットコインは2万7000ドルを維持──XRP、ADA、DOGEもほとんど変化なし

ビットコイン(BTC)は9月20日の欧州時間午前中、2万7000ドル以上で堅調に推移した。一部のトレーダーは、今後数日間の中央銀行の政策決定に注目し、何らかの動きを期待したが、暗号資産(仮想通貨)市場全体はほとんど動かなかった。

ビットコイン価格は、早朝に2万7400ドルのレジスタンスに遭遇し、50日移動平均線を上抜けできなかった。過去24時間で、イーサリアム(ETH)は0.2%下落、バイナンスコイン(BNB)は0.6%下落、カルダノ(ADA)とドージコイン(DOGE)はほとんど変化しなかった。

数百のトークンで加重されたバスケットのコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は0.44%上昇した。

移動平均(MA)はテクニカル分析でよく使われる指標で、移動平均の上昇は資産が上昇トレンドにあることを示し、移動平均の下降は下降トレンドを示す。

FxProのシニア・マーケットアナリストのアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は米CoinDeskに対し「トレーダーは今後数日間に行われる主要な中央銀行の金利決定を待っている可能性が高い。それで現在の市場の停滞を説明できるだろう」と述べた。

「すべての金融市場は、アメリカ、スイス、イギリス、日本の金融政策決定を前に様子見の姿勢をとっている」とカプチケヴィッチ氏は述べ、弱気な姿勢を崩していないと付け加えた。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は協定世界時(UTC)20日午後6時(日本時間21日午前3時)に、イングランド銀行はUTC21日午後1時(日本時間21日午後10時)に金利に関する決定を発表する。スイスの発表も21日に行われ、日本は22日だ。

「ビットコインの状況は、チャートのテクニカル面だけを見れば弱気だ。価格は移動平均線を割り込み、短期的な売られ過ぎの状態は完了している」とカプチケヴィッチ氏は述べた。

しかし、暗号資産サービスプロバイダー、マトリックスポート(Matrixport)のアナリストは、歴史的な季節性を理由に、暗号資産市場は第4四半期に強気に転じると予想していると述べた。

「第4四半期は伝統的にビットコイン最強の四半期であり、過去9年間の平均リターンは+35%だ」とマトリックスポートのアナリストは水曜日の顧客向けメモに書いている。「もし歴史が何らかの指針になるなら、ビットコインは年末までに3万7000ドルに達する可能性がある」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Holds Above $27K; XRP, ADA, DOGE Trade Little Changed