Progmatは自らステーブルコインを発行しない?/IEOはアイドルオタクの夢を見るか【週末に読みたい厳選10本】

この意味を一言で表すなら、「世界で最も安全、かつ信頼性の高いステーブルコイン」が登場するための環境が整った。しかも、積極的な動きを見せるProgmatには、日本を代表する3つのメガバンクグループが参画している。グローバルな視点で見ても、テザー(Tether)社やサークルと比較した信頼性は言うまでもないだろう──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、週末に読みたい10本を厳選。

Progmatは自らステーブルコインを発行しない?──誤解と知られざるインパクト

Progmatは自らステーブルコインを発行しない?──誤解と知られざるインパクト

10月2日に設立されるProgmat, Inc.は、「国産ステーブルコイン」の発行に向けた共同検討を開始している。だが、代表取締役 Founder&CEOに就任する齊藤達哉氏は「我々が自分たちのステーブルコインを発行するわけではない」「“プログマコイン”が登場するわけでない」とCoinDesk JAPANに語った。

齊藤氏によると、

  • Progmatは、自分たちのステーブルコインを発行するわけではない
  • 日本円に連動したステーブルコインに限らない。むしろ米ドルを含む外貨連動型が主軸
  • 発行する企業は日本企業に限らない


とのこと。一体、どういうことだろうか?…続きを読む

IEOはアイドルオタクの夢を見るか──取引初日の下落から回復、NIDTとIDOL3.0 PROJECTの行方は?

IEOはアイドルオタクの夢を見るか──取引初日の下落から回復、NIDTとIDOL3.0 PROJECTの行方は?

「IDOL3.0 PROJECT」がひとつの山場を迎えている。秋元康を総合プロデューサーに迎えた同プロジェクトは9月14日、東京・お台場の映画館で発表した最終候補者(Final Stage:2ndの通過者)27名に加えて、Final Stage:2ndを通過できなかった18名を対象にしたファン投票「ホワイトナイトシステム:2nd」で選ばれた2名を加えた合計29名が最終投票進出者に決まったと発表した。

アイドルグループのメンバー選びをオーディションで行い、その過程をドキュメントとして公開していく手法は珍しいものではない。このプロジェクトの最大の特徴は、運営資金をIEO(Initial Exchange Offering)で調達したことだ。…続きを読む

最後はすべて、イーサリアムに

最後はすべて、イーサリアムに

イーサリアム(Ethereum)がすべてのブロックチェーンを飲み込んでいる。結構なことだ。

これまでの歴史がプロローグなら、イーサリアムはこの先、全ブロックチェーンを席巻し、イーサリアムでないものはすべて、最終的にはイーサリアムのレイヤー2になるだろう。私は、イーサリアムのレイヤー2として運用する方向へとシフトするという、CELOの関係者による最近の決定は、イーサリアムが最終的に全ブロックチェーンのレイヤー1として運用される最終状態に私たちを導く、同じような統合とシフトの雪崩のまさに始まりと考えている。…続きを読む

暗号資産の未来を決める、3つの大きな要素

暗号資産の未来を決める、3つの大きな要素

私たちが5年前にブロックチェーン協会(Blockchain Association)を設立したとき、デジタル資産業界が業界団体を有効に活用して、議会や他の連邦規制機関の前で優先事項を主張できるかどうか、保証はなかった。

当時、アメリカの政治の中心地であるワシントンD.C.で最も根強い疑問は、市場構造やNFTへの課税、プログラムは合衆国憲法で保護されているかどうかといった複雑な疑問よりも、暗号資産(仮想通貨)が数年後も存在しているかどうかだった。複雑な問題の方はまだ議論の余地があるが、暗号資産の持続力に疑いの余地がないことは明らかだ。…続きを読む


目指すは分散型デジタル資本市場! セキュリティ・トークンの可能性を切り開くBOOSTRYの実績と未来像に迫る

[ST最前線]独占できない基盤を推進するブーストリー、ユニークな取り組みとセキュリティ・トークンに描く理想像


Web3はビットコイン価格には興味がない:韓国ブロックチェーン・ウィークを振り返る

「Web3で何をするのか? トークンテクノロジーは?」

先日、ソウルで開催された暗号資産(仮想通貨)カンファレンス「韓国ブロックチェーン・ウィーク(Korea Blockchain Week:KBW)」では、アクション満載の48時間のなかで「暗号資産」と「ブロックチェーン」という言葉は控えめに使われ、より新しいアイデア、さらには業界を定義するより新しい用語が好んで使われていた。…続きを読む

破綻が連鎖した暗号資産レンディング業界、いかにして再建しつつあるのか?

破綻が連鎖した暗号資産レンディング業界、いかにして再建しつつあるのか?

融資は通貨と同じくらい古い。歴史を通じて、種子であれ、金(ゴールド)であれ、あらゆる形態の通貨にはレンディング市場があった。そして今、ビットコインは、その分散型で透明性の高い性質により、金融業界において独自の地位を築いている。それ以前に登場した通貨と同様に、ビットコインが真に成功するためには、頑強なレンディング市場も必要だ。

しかし、これまでのところ、ビットコインの信用市場を作ろうとする試みのほとんどは見事に失敗し、壊滅的な影響を生んでいる。…続きを読む

資産のトークン化、進展中

資産のトークン化、進展中

16兆ドル(約2320兆円、1ドル145円換算)──。これは2030年までにトークン化されると予想される現実資産(RWA:Real World Asset)の金額だ。オンチェーン分析によれば、すでに30億ドルの資産がトークン化されている。大手企業(BNYメロン、JPモルガン、ブラックロック)はすでに、支払いや決済の観点からトークン化がもたらす効率性を認識し、トークン化プロジェクトを打ち出している。

しかし、トークン化投資のより重要な可能性は、金融を民主化し、グローバルな機会への「小口化」投資を通じて、より広範な投資機会を一般大衆にもたらすパワーだ。…続きを読む

RWAのTVL(預かり資産)とは──DeFiからTradFiへの拡大

RWAのTVL(預かり資産)とは──DeFiからTradFiへの拡大

DeFi(分散型金融)が進化と成熟を続けるなか、ユーザーがプロトコルに預けている資金の指標「Total Value Locked(TVL:預かり資産)」というコンセプトも大きな注目を集めている。

当初は暗号資産(仮想通貨)に焦点が当てられていたが、TVLはトークン化された現実資産(RWA:Real World Asset)を含むまでに拡大し、オンチェーンで表現される資産についての、より包括的な理解をサポートしている。…続きを読む

PayPalのステーブルコイン、どこが問題か?

PayPalのステーブルコイン、どこが問題か?

2023年7月にリップル・ラボ(Ripple Labs)が米証券取引委員会(SEC)に対して画期的な勝利を収めたおかげで、暗号資産業界の雰囲気は全体的に際立って楽観的になった。たとえSECが判決を不服として控訴すると誓ったとしても。

そのため、驚くことでもないが伝統的金融(TradFi)機関が突然、暗号資産(仮想通貨)からの分け前の一部を再び欲しがるようになった。そしてペイパルは8月初旬、米ドルに裏付けられた独自ステーブルコイン「PYUSD」のローンチを発表した。

しかし、TradFiへの普及のマイルストーンとなるはずのものが、暗号資産ネイティブの間では、ことごとく不評を買っている。もちろん、個人的な恨みのせいなどではない。…続きを読む

コインベース、事業多角化は問題を抱えているのか

コインベース、事業多角化は問題を抱えているのか

データサイトのコインメトリクス(Coin Metrics)による最新レポート『State of the Network(ネットワークの現状)』は、米暗号資産(仮想通貨)取引大手コインベース(Coinbase)の収益について深く掘り下げている。アメリカの暗号資産取引所市場を理解しようとする人々にとっては、いつでも興味深いテーマだ。

最新の数字によると、コインベースのキャッシュインフローの源は、長年にわたり同取引所の収益の90%以上を占めてきた取引手数料から多様化している。…続きを読む

|編集:CoinDesk JAPAN編集部