アメリカではビットコイン現物ETF(上場投資信託)のローンチが予想され、市場に多くの資本が流入する可能性が高いことから、暗号資産(仮想通貨)ファンドの運用資産残高は5年以内に6500億ドル(約94兆2500億円、1ドル145円換算)にのぼる可能性があると、投資会社のバーンスタインが9月25日のリサーチレポートで述べた。
現在の暗号資産ファンドの運用資産残高は約500億ドルで「家内工業」的な規模であり、現在の暗号資産市場の約4%に相当するとゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストは記した。当記事執筆時点、暗号資産市場の時価総額は1兆800億ドル(約156兆6000億円)。
この調査は、ブラックロック(BlackRock)などがアメリカ証券取引委員会(SEC)にスポットETFを申請してから数カ月後に行われた。9月初め、規制当局はすべてのスポットETF申請に対する決定を10月まで延期した。暗号資産市場は、最終的にスポットベースのETFが登場すれば、メインストリームマネーへの門戸が開かれると期待している。
バーンスタインは「投資アドバイザー、ウェルス・バンキングとプライベート・バンキングの統合商品、ブローカーの直接口座でETFへのアクセスが容易になること」が需要を牽引すると予想している。
そして、それはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の時価総額に対するETFのシェアが10%、暗号資産ヘッジファンドのシェアが5~6%になることを意味すると付け加えている。
「暗号資産金融の普及はハイプ・サイクルに従ったものであり、2024年がETFの承認に向けた画期的な規制の年となり、ホッケー用スティックのような形の急速な普及が予想される」とレポートは述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Crypto Fund Management Opportunity Could Be Worth as Much as $50B, Bernstein Says