仮想通貨マイニング分野の大手ビットメイン(Bitmain)は、同社のビットコインマイニング装置 「Antminer」 シリーズで2つの新モデルを発表し、その内の1つは同社比でこれまで最もマイニングパワーが強い。
2019年9月6日(現地時間)に発表された「Antminer S17e」のハッシュ率(マイニングパワー)は、64テラヘルツ(TH)/秒で、電力効率は45ジュール(J)/THである。
この数値は、現在販売されている最も強力なモデルと比べても遜色がない。同社ウェブサイトによると、その既存製品はS17と呼ばれ、性能は53TH/秒で、通常電力モードでの電力効率は45J/THだ。
もう一方の新製品は廉価版であるT17eだ。ハッシュ率は53TH/秒で、電力効率は55J/THである。これは、すでに販売中のハッシュ率53TH/秒(電力効率45J/TH)のS17モデルと同等のハッシュ率を低電力効率にて提供するものだが、より低い価格帯となる。
「いずれの新モデルも、長期に、より安定した稼働を前提に設計されており、顧客の維持費削減につながります。これは、熱放散を効率化するデュアルチューブ熱放散技術によって実現しました」と、同社は発表している。
また、「悪意ある攻撃」を防ぐために、以前よりも「より堅牢」と言われる新ソフトウェアが搭載されている。
新モデルは、2019年9月9日から9月11日(現地時間)に3回にわたって販売され、11月中に出荷される予定だ。
中国に拠点を置く同社はまた、「e」モデルの納品に遅延が生じた場合、マイニング・プールのPPS報酬(電気代控除後)に基づいたクーポンで顧客に補償すると述べている。
翻訳:新井朝子
編集:T. Minamoto
写真:S17e miner image via Bitmain
原文:Bitmain Ramps Up Power and Efficiency With New Bitcoin Mining Machine