ビットコイン(BTC)は2日、週明けの取引を上昇で終えたが、米10年債利回りが16年ぶりの高水準に急上昇したため、上昇分は一部解消された。過去24時間でビットコインは下落に転じ、下げ幅は1.57%となった。一方、大きく取り沙汰されたイーサリアム(ETH)の先物ETF(上場投資信託)は投資家の興味を引くことができず、取引初日の取引高は少なかった。
ISMが予想上回り金利上昇
2日の株式市場では、米議員らが週末に応急法案で政府閉鎖を阻止したことを受け、株価はまちまちとなった。金利は引き続き上昇し、米10年債利回りはさらに11ベーシスポイント上昇して4.69%に達した。予想外に好調な製造業統計が米国経済の回復力を際立たせたことを受けて利回りが上昇。米ISM非製造業景況指数の統計は予想の47.7に対して49となり、追加利上げの可能性が示唆された。
上昇の持続可能性に懸念
こうした出来事は、暗号資産業界が歴史的に最も好調な月の一つである10月を迎えるにあたって起きている。
QCPキャピタル(QCP Capital)は最近発表したメモで、暗号資産市場、特にビットコインは最近、米証券取引委員会(SEC)のイーサリアム先物ETFの承認やその他の政府決定などの要因の影響を受けて大幅な上昇を見せているとし、ビットコインが過去2週間で15%上昇したことを強調。しかし、需要の変化や過去のデータが市場低迷の可能性を示唆していることから、上昇の持続可能性については懸念を抱いているという。
QCPキャピタルは、「さらに踏み込んで言うならば、先物のみのETFは需要を現物市場から合成市場に向ける可能性があるため、現物価格に悪影響を与えることはほぼ間違いない」と指摘。この上昇を利用して下値ヘッジを行っており、2万9000~3万ドル程度が抵抗線として維持されると予想していると述べた。
イーサリアム先物ETFの出来高は低水準
最近開始されたイーサリアム先物ETFに関しては、初日の取引日を通じて取引高は低水準にとどまった。
デクステリティ・キャピタル(Dexterity Capital)のマネージング・パートナーであるマイケル・サファイ(Michael Safai)氏は最近CoinDesk TVで、「たとえこうしたETFが登場し、大きな価格変動を引き起こさなかったとしても問題ない。資産とはそういうものだ。部屋中の中に置かれているべきではない」と指摘。「ETF発行者はトレーダーほど市場を知らない」とし、「彼らの楽観主義は少し見当違いで、ビットコインやイーサリアムが欲しい人は確実に持っている」と述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk Indicies
|原文:Bitcoin Slumps Below $28K as Yields Spike; Ether Futures ETFs Fizzle on Lukewarm Investor Intere
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